48、健水視点 ページ48
紫織はゴシゴシと涙を拭って
いつもの笑顔で
紫織｢さぁ、作業を再開しましょう。
このペースだと、もう少しだと思うので｣
と言った。そして3人は、また荷造りを始めた。
カナエ｢手伝うわ｣
怜｢私も｣
光黄｢じゃあ、俺も。健水くんは？｣
健水｢じ、じゃあ…｣
流れで、その場におる全員で荷造り開始。
そして開始早々…
バサッ…ﾊﾞﾀﾊﾞﾀﾊﾞﾀ……
エミ｢あー…やっちゃった…｣
怜｢何やってんの、エミ。笑｣
箱の中に入ってた本が散乱。
エミ｢思ってたより、この箱が重くて…｣
真咲｢そういうのは俺がやるって言っただろ｣
エミ｢ご、ごめん…｣
カナエ｢あー！イチャイチャしてる！｣
真咲｢してません！｣
エミ｢やめてくださいよ！｣
って2人をからかって、たくさん笑った。
紫織は、その様子を愛おしそうに見てた。
そんな姿を見てたら、体が勝手に動いてた。
紫織｢け、健水さん？どう…したん、ですか…？｣
紫織をぎゅっと、強く抱き締めた。
健水｢俺、絶対に紫織に会いに行く。
必ず会いに行くから、
そのときは俺のお嫁さんになって欲しい｣
紫織｢え…？｣
まだ告白の返事も聞けてへんのに
プロポーズとか意味わからんと思うけど
今、伝えへんかったら後悔する。
それは、絶対に嫌や。
紫織｢私、病弱ですよ？
いつ、どうなるか、わからないんですよ…？｣
健水｢そんなん、どうでも良いと思えるぐらい、
俺は紫織を愛してる。手離したくない｣
紫織｢健水さん…また、そんな意地悪を…｣
健水｢意地悪でも、なんでも、
俺の紫織を想う気持ちは変わらへん｣
紫織｢……変な人、ですね｣
お互い見つめ合えるように少し離れた。
紫織｢あなたにキスされてから
あなたのことばかり考えてしまう…
あなたと離れることが、こんなにつらいだなんて…
これが、恋…というものなんですね｣
困ったような表情で紫織は言った。
その額に優しくキスをした。
健水｢少しの間、会われへんけど手紙書くし、
必ず紫織に会いに行くから、その日まで待っててな｣
紫織｢…はい。ずっと待っています｣
そして自然と唇が重なった。
その後、冷やかされながら荷造りしたのは
言うまでもない(´・ω・｀)
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