君に触れたい (ページ13)

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13、カナエ視点ページ13

紫織は、とても頑張り屋さん。

フランス語で授業受けて
日本語で私たちと接する。

そして

カナエ｢紫織、手紙来てたよ｣

紫織｢ありがとうございます｣

その手紙が届くと、一番良い笑顔になる。

届いた手紙は私たちには読まれへん。

宛名は日本語。

差し出し人はフランス語。

手紙の中は、日本語、フランス語、英語、韓国語で
一文ずつ変えて書いてある。

日本語は父、フランス語は母、英語は学校、
韓国語はヴィオレッタさんに教わってんて。

ヴィオレッタさんの旦那さんが韓国の人で
韓国語を話せるらしい。

日本語のところと
かろうじて英語のとこぐらいしか読まれへん。

だから盗み見したところで内容はわからん。

ていうか、ヴィオレッタさんも紫織も
どんだけ言葉使えるんよ！天才やん！

怜｢ヴィオレッタさん、元気？｣

紫織｢はい。また語学の勉強をしているそうです｣

それ以上、どこの国の言葉を覚えるん？

それだけ使えたら、
わりとどこでも暮らせると思うんやけど。

この手紙の不思議なところは
差し出し人の住所が書かれてへんとこ。

いろんな国をまわってるらしくて
ヴィオレッタさんの現在地がどこか
わからんらしい。

でも当主に手紙を渡せば、
ヴィオレッタさんに届くんやって。

その証拠に手紙は、ちゃんと会話になってるらしい。

ヴィオレッタさんと、紫織
不思議な距離感やなぁ。