王女、捜索 ページ5
フリーデリーケ家の居城
フランフェルツ宮殿。
ここでの朝は騒がしい
侍従や侍女が今日も足早に行き交う
「A王女は見つかったか!?」
いえ、まだございます!と慌ただしく侍女たちが言う。
そう。フランフェルツ宮殿では見慣れた光景だが、言うまでもなくその原因は第一王女Aその人だ。
Aは幼い頃から活発で、ことあるごとに城を抜けだしては皆を騒がせている。本人に自分は王女である自覚はあるのかはわからないが、以前城を抜けだすのは何か理由があるのかと問うたことがある。
その時あの子は『探しものがあるの』とだけ答えた。
一体何を探しているのかそれ以上は答えてはくれなかったが、亡くなった王妃、つまりあの子の母であるシャルルと関係しているのやもしれない。それを思うとあまり強く出られなかったがしかし、今後のことを思うとそろそろ区切りをつけなくては。
しばらくして侍従たちが困り果てていると
第一王子であるフェルスが侍従に声をかける。
「おはようございます。また姉様ですか?」
「お、王子!?お、おはようございます!」
突然現れた王子に驚いたが事情を話すと
ああ。と何か納得したように頷き、いつも姉様が
迷惑かけてすまない。あとは俺が。みんなは仕事に戻って、と言い残し王子は何処かへと向かって行った。
どうせいつものところだろ、とフェルスはある場所ヘ向かう。
しばらく馬を走らせていると、どこからか歌声が聞こえる。その声の主はわかっている。草原を抜けるとそこには水面に光を反射させ輝く小さな湖があった。湖を取り囲む様に咲くミルラが幻想的だ。そして声の主である彼女、Aがそこにいた。実の弟である自分でも美しいと思えるその容姿に少し心が躍る。
もっと聞いていたいとも思ったがそうもいかないので声をかけようとした時、、
『まぁーたフェルスだ!ここにきたってことはもう時間?』
ああーあ。つまんないの!と、口を尖らせながら言う姿は先程までの人物とは別人のようだ。普段から大人しくしていればもっといいのになんて思っていたら、今すっごく失礼なこと思ったでしょ?とおでこを突かれた。
そんなことはないよと軽く流しながら二人で帰路につく。
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桃月千璃 - 面白いです!頑張って下さい。応援してます! (2017年8月24日 11時) (レス) id: c1fb54f25b (このIDを非表示/違反報告)
てく - コメントでの改善が見られなかった場合、違反報告との形でオリジナルフラグを外していただきます (2017年6月13日 9時) (レス) id: dbfc4f8321 (このIDを非表示/違反報告)
チルチル(プロフ) - ご指摘頂きありがとうございます。夢小説初めてだったもので。。勉強不足でした!今後の参考にさせていただきたいと思います。 (2017年6月13日 0時) (レス) id: b3a0a83843 (このIDを非表示/違反報告)
てく - 違反になりますので、オリジナルフラグを外していただけませんか? 作品作成のルール・注意点・ガイドラインにも載っていますのでおめ通しください (2017年6月12日 21時) (レス) id: dbfc4f8321 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:チルチル | 作成日時:2017年6月12日 18時