［MHA］伝説の個性を持つ少女と敵連合２ (ページ8)

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#54 ページ8

　
緑「さっきのさ、Aちゃんに絡んだ人は僕の幼なじみのかっちゃんなんだ…。本当にごめんね、悪い人じゃないんだ。」

　

緑谷はポツリと話し始めた。

　

『なんで君が謝るの？君が何かした訳ではないのに。』

　

　
「無個性とか…って人を馬鹿にするのは良くないと、思うから。ヒーローを目指すのに無個性も個性持ちも関係ないと思う、からさ…！」

　

　

そう、言った緑谷はどこか寂しげな顔で笑っていた。

緑「あ！Aちゃんは、立派な個性持ちだよ？！治癒なんて希少価値が高くてそれにあんなに強い！！

かっちゃんが蹴り飛ばされた時びっくりしちゃった笑」

『別に、普通だよ。(表情がコロコロ変わる人だなぁ～。)』

　

緑谷はその後から雄英高校についてや、自分がヒーローを目指した経緯などひとりで語っていた。

相変わらず緑谷の目は希望に満ちている。

　
本当にヒーローになりたいという気持ちが伝わる。

だが心なしか、教室にいる時よりも息苦しくなかった。

それは自分でも1番驚いている。
彼は私の敵であって、そしてまた私も彼の敵。

　

数ヶ月前に襲撃をしてボコボコにした相手。

『(さっきまで嫌悪感しかなかったのに。なんでだろうな。メロンパンくれたからかな←)』

　

　

　

　

　

　

　

…違う。
きっと彼は今まで見てきた雑魚ヒーローとは違う瞳をしていたから。

ボーッと楽しそうに話す横顔を見つめる。

緑「あ！！ご、ごめんね。こんな僕の話しててもつまらないよね…。」

悲しそうな顔したと思えば、笑って、それで次はしゅんとした顔して…

　

　

　

『あはは笑緑谷、ひとりで百面相しすぎ。

まぁ…なれるんじゃない？

最高の"ヒーロー"に、君なら。』

と、柄にもない言葉を言ってしまった。

緑「！//(わ、笑った//)」

　
その時、ﾋﾞｭｯと向かい風が吹き
結んでいた髪がほどける。

『きゃっ！風つよ…！目になんかゴミはいった、かも。』

緑「ﾊｯ…大丈夫？！

み、見せてみて！！」

『ん…、』

緑「え。」

『え？』

　

　

　

　

　

　

『どうしたの？？』

目の前には真っ赤な緑谷の顔があった。