◯(目黒side) ページ40
…気に入らない。
Aさんが二宮くんのファンだっていうのは聞いてるから知ってる。二宮くんは俺から見ても尊敬する先輩だし、好きだ。
だけど、それでもやっぱりこの状況は気に入らない。
手が震えて一向にQRコードを読み取れないAさんを見かねて、読み取れるように二宮くんが手を添えてくれた。
突然触れられたAさんはもう爆発寸前。頭から湯気が見える。
…気に入らない。
確かに、二宮くんにも連絡先が繋がるように口添えしたのは俺。だけどそれは最近いろいろあったAさんに、少しでも良いことが起こるようにって思ったからで、こんなことになるなんて思わなかった。
あっ…忘れてたけど、二宮くんって、タラシだった…
二「あっ、ごめん、俺ジャにの仕事あるから、じゃあね。風磨、いこ」
菊「ゥス」
A「あっ、ありがとうございました!」
目「ありがとうございました、またお願いします!」
菊「にのさん、あーゆーことするからタラシって言われるんすよ」
二「は?なにが?」
菊「無自覚ぅー」
…それな。無自覚だからタチ悪いんだって、二宮くん…
だけど、
目「いこ、Aさん」
A「えっ、ぅえ!?」
二宮くんが触った方の手を引いて、楽屋に向かう。よく使う言葉で言えば、「消毒」「上書き」ってやつかな。
俺、やられっぱなしは性に合わないんだよね。
.
.
A「あっ、あの、ありがとう、めめくん。めめくんのお陰で、二宮さんとLINE…」
目「あ、どういたしまして」
A「なんかお礼しなきゃやね」
目「お礼?してくれんの?」
A「うん、私に出来ることなら」
…お礼、かぁ。じゃあ…
目「Aさんの、プライベートの方のLINE、教えて」
A「プライベートの方のLINE?なんで?LINE知っとるやん」
目「うん、でも。」
A「…そんなんでお礼になる?」
目「めちゃめちゃなる」
A「んー…まぁいいけど…」
そう言って、プライベートの方のスマホでLINEのアドレス交換。やった。
これで、もし万が一またAさんがSnow Manの担当から離れても連絡できる。
.
目「Snow Manでは俺がはじめて?このアドレス知るの」
A「初めて…あっ、ちがうわ!大ちゃんが」
目「佐久間くん?」
A「うん、大ちゃんが結構、配属1週間とかで交換したから」
.
…俺が初めてじゃないのかよ!くそっ!佐久間くんのバカ!
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作者名:まめ | 作成日時:2023年2月2日 6時