◯(阿部side) ページ26
楠さんは裏口から入れて貰える手筈になっているから、病院で大変なことになることはほとんどないと信じて…病院から車で5分。事務所のカフェで連絡待ち中。
ス「ソワソワしてますね」
阿「ですね笑 あ、コーヒーお願いします」
佐「さくまおれんじじゅーす」
渡「…コーヒー」
ス「かしこまりました。あ、楠さんに、またカフェに遊びにきてくださいとお伝えください。美味しい紅茶を用意してお待ちしております、と」
阿「はい、有難うございます」
ほら、ここにも。楠さんの味方はいるよ。
渡「…あ、事務所が動いた」
佐「にょ!?」
阿「どこ……あ、本当だ」
ニュース速報で入ってきたのは、事務所の正式な抗議文。テレビ局への証言者に関する情報開示請求と、証拠の提示を求めるもの。そして各紙への抗議文に、訂正文の掲示を要求すること。
こちらからの証拠として、an・an撮影時のメイキング動画の公開。
その他もろもろ…
正直今までタレントが不祥事おこしてこんなに動いたことあるかな?ってレベル。まぁ…今回のは根も葉もない噂だし、自分で言うのもなんだけど今勢いのあるグループのマネージャーの事だし、内容的にも事務所の威信に関わることだから本気なんだろうね。
佐「…これで収まるかな」
阿「完全には無理だろうね。けど勢いは削げるし、こちらは悪くないと言うことを呈示するのは大切だから。話題性がなくなったときの収束するスピードも違うし」
渡「普通の生活に戻れるまでの時間が短くなるってことか」
阿「そう。あと、楠さんに関する間違った情報を正す意味でも、効果はでると思う」
佐「Aちゃんはなにも悪いことしてないってことがわかって貰えればいいよね」
渡「……そうだな」
この速報に対して、コメンテーターはギャーギャー言ってるけど、まず事務所が動いたってのはでかい。
世間がどっちを認めるかなんか、俺らにはわからないけど。俺らは楠さんの味方だから。
田「あれ!?しょっぴーじゃん!」
京「さっくんも、阿部ちゃんも…こんなとこいていいの」
声に振り返ると、SixTONESの2人。
佐「いまAちゃんの連絡待ちー」
渡「お前らこそなんでいんの」
田「YouTubeの打ち合わせで…Aねぇ大丈夫?」
阿「お陰さまで、大丈夫そう」
京「そっか…よかった…LINEの返事がないから…」
渡「あ、俺がしなくていいって言った」
田「なんてこというんだよ!!」
あーあ、ばらしちゃった笑
1592人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:まめ | 作成日時:2023年2月2日 6時