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暇なので。とりあえず、作り置き料理を作っている。
ありがたいことに今は、食材もなにもかも通信販売できる時代。ましてやここは、事務所管理のマンション。出たくなければ入り口で預かってもらえる。
けど、悲しいかな料理の手際がいいから。あっという間に冷蔵庫は満タン。食べきれるかこれ…?ってレベルの料理ができてしまった。
そうなると次は掃除なのだが、生憎先日やったばかり。あまり汚くない。
やることがない。
テレビをつけたら、自分のニュースが出てきてしまうかもしれないから、観ると決めている番組以外は観たくない。
スマホゲームでもするかな…昔買った本を読むか。
あっ!こういう時こそSnow Manの勉強をするべきでは!?
…けどネットはな…Snow Manって検索したら絶対私の話題が出てきてしまう。
ネトフリでも観ようかな…RIDE ON TIMEとかVOYAGEを見直そうかな…アマプラもいいな。
とか、うだうだ考えていたら。
ピンポーン
と、鳴った玄関チャイム。記者は入り口で止められるから、記者じゃない。だれだ。
ピッ
A「はい?」
佐「Aちゃーん!さくまだよっ!おっちー!」
阿「あべもいまーす!ほら、翔太、」
渡「わたなべです」
A「はいぃ!?何してんですかこんな時にこんなとこで!」
佐「Aちゃんに会いに来たんだよ、開けてー!」
A「ダメですって、そんな、こんな時に会いに来ちゃ、また変な噂が」
佐「そんな噂に負けるようじゃ、俺らはそこまでってことだよ」
A「…え?」
阿「いままでも色々あったけど乗り越えてきたもんね」
渡「いいから開けろ、さみぃ」
A「…はい…」
半ば押しきられる形ではあるが…入り口を開けるボタンを押した。
なんで?なんできたの?こんなとこ撮られたら、また、3人が、あらぬ記事を書かれるよ。ダメだって。断らなきゃ。家にいれてはダメだって。
頭はそうやって言うけれど。体は自動的に、彼らを家の中に招き入れてしまう。
佐「おじゃましまーす!あれ、いいにおいするー!」
阿「お邪魔します。あっ、ほんとだね」
渡「…ッス…あー、和食」
佐「今お昼ごはん?」
阿「まだ早いだろ、11時だよ笑」
なんできたの?なんできたの?だめだって。
なのに。
佐「えーこんな匂い嗅いだら、おなか………っ……Aちゃん?どしたの?」
手が、大ちゃんの服の裾を、掴んでいた。
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作者名:まめ | 作成日時:2023年2月2日 6時