第六話 ページ9
「次の方、どうぞー」
「失礼します」
ドアを開けて、鍵となる勘久郎と対面。
勘久郎とはお互いに面識がないので、勘久郎は鈴蘭がAのメイドというのを知らない。
「今日はどうしましたか?」
「勘久郎様にお話があってきました」
いきなりだったか、こういう時はもう少し自然な感じで事を運んだ方が良かったかもしれない、と内心後悔しながら勘久郎を見下ろす。鈴蘭は立っているので、十二天将を見下ろすのは大変申し訳ないが、仕方がない。位置的にそうなってしまうのだから。
「僕に何の用っスか」
座るように促がしてから本題を訊く。
「A、と言えばわかりますか?」
「・・・」
それまで決して止めようとしなかった手を止めて、鈴蘭のことを真剣なまなざしで見る。
「彼女が、Aがどうかしたんスか」
迫力がすごい。思わず怯んでしまいそうになるが、ここで踏ん張らなければ、自分の主がどうなるかわからない。
「申し遅れました。私、凛凪家でメイドをしています。鈴蘭と申します」
「水度坂勘久郎っス。それで、何があったんスか」
余程Aが心配のようだ。余裕が見えない。
「ここ最近、A様がおかしいのです。もしかして、過去に何かがあったから、ではないかと思ったので、幼馴染である勘久郎様にお話を伺いたく、参りました」
「今、Aは」
「A様の事は同僚が見ています。なので、ご安心ください」
「そうっスか…」
少し、視線が緩んだ気がする。
「本題なのですが、お話、聞かせてはくれないでしょうか」
「・・・僕は、親友失格っスよ。友達の一人も守れない、不釣り合いな幼馴染なんスよ」
そう言って、勘久郎は物語を話し始めた。
悲しい、悲しい物語を。
*********
憲剛たちが十二天将になった年齢はオリジナルにさせてもらいます!
さん、参考になりました!
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どこんじょう(処罰対象) - 弓乃さん» こちらこそよろしくお願いします! (2019年3月22日 21時) (レス) id: 45a23aa5e3 (このIDを非表示/違反報告)
弓乃 - どこんじょうさん» 遅れてごめん!明けましておめでとう!ID違うけど私だよ!今年もよろしくお願いします!!! (2019年2月3日 16時) (レス) id: 7a5e1ee815 (このIDを非表示/違反報告)
どこんじょう - 新年明けましておめでとうございます!今年も期待して続きを待っています! (2019年1月1日 22時) (レス) id: 5e33bfab9e (このIDを非表示/違反報告)
どこんじょう - 弓乃さん» いえいえ!ってか、じぶんのほうが頑張らなきゃいけないっていう...展開は重要ですのでじっくり考えてください!私はいつでも暇なのでいつまでも待てます!過去編は長くてもいいんじゃないかな?過去編って重要だし。頑張ってください! (2018年12月29日 17時) (レス) id: 5e33bfab9e (このIDを非表示/違反報告)
弓乃 - どこんじょうさん» どこんじょうちゃん!お久だね。今ちょっと展開を考えてて‥‥‥全然更新できてなかったんだけど、どこんじょうちゃんがそう言ってくれるなら頑張ろうかな。有難う。感心であってるよ。過去編長くてすまんね。才能、かぁ。私なんかは全然だよ、でもありがとうね。 (2018年12月28日 17時) (レス) id: 7a5e1ee815 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:弓乃 | 作者ホームページ:http://http://uranai.nosv.org/u.php/novel/mamamitu/
作成日時:2018年3月3日 20時