降谷先輩。 season2 【降谷零】 (ページ21)

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その21 ページ21

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｢あ、もしもし？Aちゃん？｣

電話の向こうでソプラノの透き通った声が響いた。

｢どうしたの？お母様｣

一人暮らしとはいえ仕事場でしょっちゅう顔を合わせる母親からの電話に少し驚きながら問いかける。

結局、先輩に散々甘いものを食べさせられたあとは家まで送ってもらって、特に何事もなく日々を過ごしていた。

｢篠原さんって分かる？｣

｢うちの子会社の社長さんの？｣

｢そうそう｣

うちを筆頭として色々な業界に子会社やら企業やらを持つ我が財閥。その中のとある企業の社長が篠原さんだった。確か何度か顔は見た事あるような、ないような…。

｢で、その人がどうかしたの？｣

｢そこの息子さんとお見合いしないかって｣

｢…はぁぁぁぁぁぁ！？！？｣

急な話で思わず朝から叫んでしまった。

近所迷惑になるかなと一瞬思ったけどこの部屋は完全防音なんだったわ。隣の部屋にはピアノ置いてるし、やっぱり高級マンションってすごい。

電話の向こうで母が叫ばないでよぉとボヤいているが私の耳には届かない。

更に何か言っているようだが全く聞こえない。今の私の意識は高級マンションの素晴らしさに向いて、完全に現実逃避を開始していた。床暖房まで完備ってすごいよね。冬のフローリングの冷たさがないっていいよね。玄関くぐった瞬間適温なんだよ。ほんとにすごいよね。

｢ちょっとAちゃん、聞いてるの？｣

｢聞いてる聞いてる、それで？｣

現実逃避に忙しくて何も聞いてなかったけど。

｢日にちは来週の日曜日、場所は…｣

その辺にあった紙にメモを取りながら相づちを打つ。

｢はーい｣

｢…さっきのことちゃんと聞いてたの？｣

｢聞いてたよ？？｣

大事な部分はちゃんと聞いて場所とか時間とか間違いなくメモしたはずだし。

｢…本当かしらねぇ……｣

｢？？？？｣

｢まぁいいわ、また明日会社で｣

｢はいはーい｣

電話を切るボタンを押してベッドの上にポイとスマホを放り投げる。

さてさて、今日はお母様とは別の場所で仕事で早上がり。

あの後新メニューがどうなったか見に行ってみようかな。

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どうもお久しぶりすぎる珠々菜です。

何分私生活が忙しすぎたもので…(言い訳すな)

実はTwitterには生息してるので良かったら様子見に来てください()

オンライン授業になって割と暇あるのでこれからは気まぐれに更新していきたいと思いました(作文)

あんスタ楽しい。