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りんちゃんが迎えに来てくれるって連絡がきて
時間までまだあるからと
はるちゃんが冷たく転がってる死体を
楽しそうに解剖してるその間、

1つ階を上がり、窓枠に座ると
外からの生ぬるい空気が身体を包む


下を見下ろせば、ここは都会のど真ん中
下は人行き交う道
久しぶりに見たこの光景に、
お兄ちゃん達と初めて会った時のことを思い出す



センチメンタルになると鎖骨、
というより刺青をいれたとこを触るのが癖になってる

鎖骨、腰、大切な家族、私の生き様が、
彫られた刺青は、もう1つの宝物
大好きな皆と同じ、梵天の印も。


「A、竜胆来た」
後ろからはるちゃんに呼ばれ、窓際から降りると
外からの風を感じず、室内の血の匂いに眉が寄る

ヤク切れしたのか、不安そうに私の手をそっと握っては
私を抱きしめてきて、
私の肺の中は、はるちゃんの匂いでいっぱいになった
「はるちゃん?」

「なぁ、蘭から聞いた、
Aがどっか行く夢見たって。
行かねぇよな、」

蘭ちゃんが珍しく私の前で泣いたあの日見た夢の事だろう
はるちゃんまでその事で不安になるなんて珍しい

「大丈夫だよ。
あの時蘭ちゃん疲れてたからそんな夢見ちゃっただけ」

大丈夫、大丈夫。
そう言ってはるちゃんの背中を摩っていると
りんちゃんが階段登って迎えに来た
「遅せぇと思ったら、A大丈夫だったか?」

「うん。大丈夫。はるちゃんのお仕事見てただけ」

「そっか」

りんちゃんとはるちゃんに挟まれて車に向かう。



反対車線の歩道
ドラケンさんがこっちを見て目を見開いていた
シーっと人差し指を立てて口元に当てる



内緒ですよ


そう言うように。




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まゆか(プロフ) - 飴玉さん» っ嬉しいです!ありがとうございます (2022年1月3日 7時) (レス) id: 9f4232803c (このIDを非表示/違反報告)
飴玉(プロフ) - Heartache.....大好きです..... (2021年12月28日 15時) (レス) @page43 id: 16dec3cb2e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まゆか | 作成日時:2021年12月7日 0時

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