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「蘭の香水の匂いが移って
引っかかってきた男がまさかのうちのシマで勝手にヤク捌いてる売人だったと、
…やっぱり銀座のクラブでバイトするか?
お前バイトでも1位取れんじゃね?」


「ココぉ〜?
Aに水商売させねぇって言ったよな、あ?
もう忘れたのか?てめぇの脳みそ売り捌いてやろうか」

「冗談だ。まぁ今回、その売人捕まえれたから
梵天の利益はまた少し増える。
蘭とAがパーティに行ってくれたおかげだ
臨時ボーナス振り込んでおく」


眠くなってココさんが話してる内容は
ほとんど頭に入ってこない
迎えに来てくれた車の揺れ
それに加え、
隣に座る蘭ちゃんが頭撫でてくる手
おかげでふわふわと眠気が増す

「ん?Aおねむ?
今日はこのまま家に送ってくれるって言うから
寝てな〜」
蘭ちゃんのその言葉に
バックミラーに映るココさんの目を見ると
つり目がちの目を少し柔らかくして
「お子様が起きてるには辛い時間だからな、
大人しく寝てろ」
そう言ってバックミラー越しに笑った

寝やすい体制になって蘭ちゃんに寄りかかり目を閉じると
蘭ちゃんのジャケットが被せられた
「夏でも体冷やしたら風邪ひくから被ってろ〜?」

掛けられたジャケットには
蘭ちゃんの体温が残っており暖かく、
夏だけど心地よい
「ありがと、」

蘭ちゃんの頭を撫でてくる手に
眠気がピークにきて目を閉じる





皆のお仕事に着いてったりしてるこの一週間
千冬さんのことを一旦置いて
頭の中をスッキリさせることが出来た

今日蘭ちゃんとお仕事で来たパーティ

私は千冬さんと生きる世界が違う。
今日のパーティで声を掛けてきた人達を見て思った
甘い囁きをしようとしてくる男もいた
それでも千冬さんのあの目を見た時みたいな胸の高鳴りはなかった
だって千冬さんに恋しちゃてるんだから



クラブのママが言っていた



女は演技の1つや2つできるものなのよ

でも、好きな男には素直でいなさい




素直でなんて、無理だよ
頭がおかしくなりそうなんだから


1度自覚しちゃうともう苦しいんだ


手首を掴まれた熱も、唇に触れるだけの甘い熱も、

思い出させられ私の胸を弾ませる


それで恥ずかしくなって
目も合わせられなくて逃げちゃう可愛くない私



もう、嫌いになっちゃったかな
ビンタだってしちゃった
こんなわがまま娘なんだよ?

それでも好きってまた言ってくれる?


ねぇ、千冬さん







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まゆか(プロフ) - 飴玉さん» っ嬉しいです!ありがとうございます (2022年1月3日 7時) (レス) id: 9f4232803c (このIDを非表示/違反報告)
飴玉(プロフ) - Heartache.....大好きです..... (2021年12月28日 15時) (レス) @page43 id: 16dec3cb2e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まゆか | 作成日時:2021年12月7日 0時

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