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IBARA








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天城氏のスマホ画面に映し出されていたのは


Aさんと俺が仲睦まじく寄り添う場面。









いつかふたりで
 

食事をした際の帰りがけのもの。









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しかし、後方から捉えるこの構図は


どこからどう見ても、


明らかな盗撮だった。









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燐「ギャハハハ!」








燐「まさか俺っちにこんなものを見せられるなんて、思ってねぇもんなぁ!」







燐「その鳩が豆鉄砲を食らった様な顔、傑作だぜ!」









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七「…っ、」









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燐「…おっと、」









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相変わらず下品極まりない笑い声。









俺は小さく舌打ちをし、


そのスマホを取り上げようと手を伸ばすが、


あと少しのところで、避けられてしまう。









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七「この様なものを自分に晒し、」








七「一体、何が目的で?」









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天城氏は俺の鋭い視線を、


フッと、鼻で笑って。









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燐「別に目的なんざねぇよ」









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燐「ただ、」









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燐「血も涙もないようなあんたに、」









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燐「こんな一面があるとはねぇ〜」









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小馬鹿にするような目で俺を見る。









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燐「付き合ってんの?」









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七「…………、」









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燐「…あ、そ」









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無反応の俺に対し、


天城氏はつまらなそうに下唇を突き出す。









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そして続く言葉に、


俺は自分の目だけではなく


耳まで疑った。









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燐「なら、俺っちが狙ってもいいわけだ?」









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作品ジャンル:恋愛
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作者名:じまさき | 作成日時:2020年10月18日 16時

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