8 - 高2 ページ8
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ブラインドが上がったままの窓から、ベッドに横たわる私に容赦無く降りかかる朝陽。
昨晩もブラインドを下げ忘れた…
母「も〜気にしないでって言ってるのにーー」
1階からお母さんの話し声がする。
お父さんは私が中学1年だった頃から海外赴任の為、滅多に家にいない。
またお父さんと電話してんのかな。
お父さんとの電話はお母さんの日課。
スピーカーをONにして通話しながら朝ご飯作ったり仕事行く支度をするから騒がしい。
?「…うわっ!めっちゃ美味いですよこれ!」
母「あら!全部食べちゃっていいわよ!!A起きてこないから!」
「…って、なんで朝から大ちゃんがいるのっ!!」
大貴「あ、はよーっ!」
当たり前のように我が家のテーブルに座り、味噌汁らしきものを飲んでいる幼馴染。
2階の私の部屋まで響いてきたその声に、思わずパジャマ着+頭ボサボサ状態を忘れて降りてきてしまった。
お椀を仰ぐように飲み干して、
ぷはー!ごちそうさまでした! と合掌。
母「何回声かけたと思ってるの!!大ちゃんまで学校遅刻したら大変でしょ!早く準備して!」
大貴「あ、おばさん!牛乳飲んでいい?」
完全に我が家に馴染んでいる大ちゃん。
私も彼の家も共働きで、母親同士が同じ職場なので
家族ぐるみで一緒に育ってきた。
それにしても朝ご飯を他人の家で食べるって…
母「大ちゃんママ、今週出張なのよ!旦那さんも仕事大変みたいだし。
大ちゃん朝食べにきたら?って誘ったの!」
いつ来てもいいんだからね! って嬉しそうに話すお母さん。
来週から1学期の中間テストが始まるので大ちゃんは朝練がないらしい。
ーー
大貴「朝飯ちゃんと食べろよなー!元気出ないぞ!」
駆け足で高校に向かっている私達。
「大ちゃんが私の分食べたんでしょ〜!」
大貴「あれは俺の為におばさんが作ってくれたご飯なの!」
我が家から高校までは走って15分くらい。 試験勉強で寝不足だし朝から何も飲まず食わずの身体にはきつい。
全く息が切れていない大ちゃん。
さすが運動部。
牛乳が腹の中でシェイクされてる気がする… ってふざけたこと言ってる。
こんな兄妹みたいな関係になってもう何年だろ…
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作者名:もちもち | 作成日時:2019年7月19日 0時