40 - 高2 花火大会 ページ41
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目撃されたのがそんなに嫌だったのかな。
大貴「まぁ…Aには関係ないことだから」
目を逸らされて気まずそうに言われた一言。
「…」
ここで折れてはいけない。泣いたら負けだ。
もう涙出てるけど。
大ちゃんが一瞬、あ…、呟いた後、急に冷たい表情に変わった。
まるで周りの空気まで凍り付いたように感じる。
背筋が凍るような怒っている顔。
大貴「あのさ……知念に対して好きって気持ちがあるならはっきりしてほしい。
いい加減な気持ちで付き合うなよ。」
ドンッ
花火が上がる音が辺りに響いた…
花火の明かりで一瞬はっきり照らされた大ちゃんの顔。きっと一生忘れない。
大貴「知念…あいつ…寂しそうな表情してる時あるから。
じゃあな。ごめん、花火の時間まで付き合わせて。」
急に小声で話す大ちゃん。
スマホを確認してその場から走っていなくなった。
侑李「待って！！…大貴！！」
私から少し離れた木から急に大声出して現れたちーちゃん。
大ちゃんを呼び止めるけど、人混みに消えてしまった。
「…うぅっ…大ちゃんのばか……」
侑李「A……ごめん…」
大ちゃんがいなくなった後、私はその場に泣き崩れた。
もうダメだ…
あの時、部屋でキスされて勝手に舞い上がってた。
花火のように私の胸をいっぱい輝かせて、呆気なく散って消えてしまった。
「勝手にいなくなってごめん」
侑李「いや…」
ちーちゃんに最低なことした。
(大貴『いい加減な気持ちで付き合うな』)
本当にその通りだね……
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作者名：もちもち
| 作成日時：2019年7月19日 0時
