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38 - 高2 花火大会 ページ39

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花火大会当日。



ちーちゃんと一緒に行くことになった私。



こんな日に限って夏期講習で先生に捕まり遅くなると連絡が入った。



A先に行って、花火の丘で待ってるよ



近所の土手沿いにある広い神社。

多くの屋台が並んでいて、花火の時間までここで楽しい時間を過ごすのが定番。




“花火の丘”とは幼馴染の私達が決めた花火鑑賞スポットの名前。

花火大会の花火を見る際、祭りの喧騒から離れて鑑賞出来る意外と知られていない穴場なのだ。

その小高い丘のような場所は夕陽が沈むのを見るのが大好きで今でもよく行く。





夕焼けが沈むのを見届けた後、スマホを確認した。



ちーちゃんから、もう着く、という連絡が入っていた。



辺りを見回すと林の陰に人がいた。



「ちー…ちゃ…」



声を掛けようとした人物は思っていたのと違って、



大ちゃんと…琴ちゃん…



2人で屋台のかき氷を仲良く食べてるみたいで、



大貴「冷たっ!!」



琴ちゃんが山盛りのかき氷をふざけて大ちゃんの口に押し付けて騒いでいる。



足元には屋台の景品やカバンが沢山置いてあって、2人きりで来ていないらしい。



サッカー部の人と行くって言ってたもんね。



ちぃちゃんと合流しよう。



そう思ってその場から離れようとした瞬間だった。









大ちゃんが少しだけ斜めに屈んで、













琴ちゃんに自分からキスをした。









一瞬、何が起きたか分からなかった。



恥ずかしがっているのか、キャーキャー言いながら大ちゃんを叩く琴ちゃんの姿。



頭の後ろを掻いて照れてるみたいな大ちゃん。



琴ちゃんがその場にうずくまり、大ちゃんが高さを合わせるようにしゃがんで抱き寄せた。




















侑李「…ねぇ、聞いてる?」



現実に引き戻してくれたちーちゃんの声。



そうだ、屋台をまわってるんだった。



でも夕方見てしまった光景が頭から離れない。



侑李「…なに?大貴に遭った?」



本当に鋭くて困る。黙っていると「やっぱりね」と私から視線を外した。



侑李「サッカー部の連中といるから大丈夫だよ。琴ちゃんが猛アプローチしてる可能性はあるけど大丈夫。」



大丈夫……じゃないよ。



キスは大ちゃんの方からしていたように見えた。



直後に木の陰から見えた琴ちゃんを見つめる優しい顔。



涙が出そうになって下唇を噛んで俯いた。




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設定タグ:Hey!Say!JUMP , 有岡大貴 , 知念侑李   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:もちもち | 作成日時:2019年7月19日 0時

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