25 - 高2 体育祭 ページ26
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保健室から戻ると、部署別対抗リレーの選手招集のアナウンスがかかっていた。
それぞれのユニフォーム着たり、文化系の部活の人は勝ち目ないからコスプレしておふざけして楽しいんだよね。
各部活の俊足自慢が出るこの競技。
1位の部活は来年の予算が大幅にアップするという特殊ルールがあるうちの高校。
1、2年が走って予算を自分の手で勝ち取るというガチな競技なのだ。
?「大貴せんぱ〜い!!予算かかってますからね〜!!!」
テント近くで入場門の人集りを見ていたら、その近くからはっきり聞こえてきた可愛い女の子の声。
慧「…あれは1年の琴ちゃん。有名人だよ。」
じーっと見ていた私に気付いた慧くんが教えてくれた。
1年A組 林 琴音ちゃん(はやし ことね)
ニックネームは琴ちゃん。
サッカー部のマネージャーをしているらしい。
長い茶色の髪は綺麗に巻かれ、透き通った白い肌。
Tシャツの裾を縛り敢えてお腹が見えるようにしていて、赤い鉢巻はリボンにして頭にピンで留めてるみたい。
「可愛い…ちっちゃいな〜」
身長140センチ台かな。
ちっちゃい…というのは決して皮肉ではなく、可愛らしい守ってあげたくなる女の子という印象を抱いたから。
う〜男心を分かっている出で立ちの彼女が眩しい。
声に気付いた大ちゃんが彼女の所に行き、何か話している。
部活の人と楽しく話すなんて普通のことなのに。 胸の中に嫌な感情が生まれたのがわかった。
ふははっ!なんて2人して笑ったかと思ったら、大ちゃんは手を彼女の頭に乗っけてぽんぽんと優しく撫でた。
「っ…」
あの頭ぽんぽんっていうやつ、私にだけしてくれる……なんて思ってたのは自惚れだった。
2人が話しているのに気付いたちーちゃん。
急いで大ちゃんに駆け寄り、後ろ襟を引っ張り連れて行った。
慧「くはぁ〜あの上目遣い。何人の男がやられたのかねぇ」
慧くんやられたのかな。
「大ちゃんは………あの子が好きなのかな」
心の声が口に出ていた。
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作者名:もちもち | 作成日時:2019年7月19日 0時