24 - 高2 体育祭 Kei Side ページ25
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- 慧side
「あぁ…もぉ退屈なんですけどぉ〜」
昼下がりの校庭で半日イスに座りっぱなしはきつい。
後ろに座ってる中島先生が俺を見て苦笑いしてる。
目の前で2年の騎馬戦が始まるところ。
開始早々、敵の騎馬に囲まれる大ちゃん達。
大貴「なんだよこれー!!」
侑李「僕ら潰しに来てんだよ!見れば分かるでしょ!!」
眼光鋭い冷静な知念より、馬鹿みたいに騒ぐ大ちゃんが集中的に狙われて、それを狙う相手の帽子をどんどん剥ぎ取っていく知念。
大ちゃんも交わしつつ、体制の崩れた相手からどんどん帽子を取ってる。
どんどんこいよ!! なんて煽っちゃって大丈夫かよ。
一騎、視界の外で知念みたいな機敏な動きをしてる騎手がいる。
次々に赤と白の騎馬を潰していく青の騎馬。
あれは確か…
さっき少し話した“モテ王子”の山田 涼介。
あ、大ちゃんやられた。
悔しがり方がまるで小学生だな。
競技と競技の待ち時間。
テントでうとうとしてたら知念がやってきた。
侑李「ねぇ。暇なら保健室見てきてくんない?
今Aが大貴と行ったみたいだから」
は?人使い荒くない?
なんで俺……一応ケガ人だよ?
慧「…大丈夫じゃん?
大貴がベッドでAを襲うかも、とか考えてんのぉ?」
暇だからついからかっちゃった。
侑李「…あぁ?」
後悔した。やばいやばい。
可愛い顔してるのにAのことになると突然顔つきが変わる知念はほんと怖い。
目で殺されそうだったので仕方なく保健室に向かう。
保健室に着くと少しだけ空いている扉。
えーベッドの方からやらしい声とか聞こえてこないよね?
少し期待して耳を澄ませた。
?「Aさ………涼介と付き合っちゃえば?
両想いだろ、絶対」
大ちゃんの声。
大貴「なぁ?」
?「あ……僕の口からはなんとも」
別の男の声。
大ちゃんの声色がいつもと違う。
どうした…何があった。
扉の向こう側から伝わってくるただならぬ空気。
A「…違うよ!!!私が好きなのは…」
は、嘘でしょ?この流れで言う?
慌てて扉を押し開ける。
ガチャ
「だいちゃぁあーん!!! だいじょ〜ぶかな?
うはぁーー!!ここ超涼し〜♪♪」
間に合った………っぽいな。
知念、俺を保健室に向かわせて正解だったな。
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作者名:もちもち | 作成日時:2019年7月19日 0時