16 - 高2 ページ16
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週明けの月曜日。
中間テストは今日で最後。週末は体育祭。
疲れてる暇はないけど寝不足でウトウトしてしまう。
…なんだか廊下が騒がしい。
慧「おっはよ〜ん」
慧くんがガラッと教室の扉を開けて登校してきた。
大貴「あ〜伊野ちゃ…、はっ!?、え、どしたっ?!」
大ちゃんの声が大きくて、教室が一瞬静かになる。
慧くんの左腕はギプスで固定されていた。
廊下で他のクラスの生徒まで騒然としているから、今日中に学校全体に知れ渡りそう。
体育祭を目前に、皆の王子がこの様子じゃ騒動にもなるよね。
慧「ん〜眠くてさ。 ぼーっとしてたら駅の階段から落ちたんだわー」
笑い声があがった。慧くんもあっけらかんと笑っている。
マジかよ! とか、
俺いつかやると思ってたわ、とか
皆からバカにされ放題。
続いて教室に入ってきた紗奈。
紗奈「慧やばいよね。びっくり…」
元気がなかった。
仲良しだし体育祭委員だし、
色々思う所があるよね。
ー
中間テストが終わった。
午後は体育祭に関するホームルームがある。
当日の準備片付けの人員調整とか色々事務的な話があるらしい。
「慧くん、骨折するなんてついてないね…」
紗奈の肩がまたビクッとなった。
ちーちゃんもその様子に気付いたらしく、目が合った。
慧「体育祭はテントで皆のこと応援するよ。
騎馬戦出来なくてざんねーん」
侑李「全然残念そうじゃないんですけど」
慧くんが体育祭に参加できないということはその調整が必要になる。
紗奈「あ……私ちょっと午後のホームルームの用意あるんだった」
食べ始めたばっかりなのに慌てていなくなった紗奈。
昼休みが始まってからずっと女子に囲まれてた大ちゃんが紗奈と入れ違いで合流。
「大ちゃん、体育祭委員なのに午後の準備いいの?」
大貴「ん?なにそれ。今日は委員はなんもしないよ。先生任せ」
え、じゃあさっきの紗奈は?
ちーちゃんとまた目が合う。
こんなやり取りをしている間に、慧くんは大ちゃんが食べる予定の購買弁当を開けて食べようとしている。
大貴「おい!それ俺のだろ!!」
バシッ!っとケガ人の後頭部を思い切りひっぱたく大ちゃん。
乱暴だなぁ……
慧「いてっ!…いっぱい食べて早く治さなきゃなのに〜」
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作者名:もちもち | 作成日時:2019年7月19日 0時