二人のゲーム

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ASide

結局、一輝が私の利用料金や食事、飲み物代まで払ってくれた

『あの…その…あ、ありがとう…』

恥ずかしい

普段こんな事、友達とかなら気軽に言えるのに…

一輝「他にも欲しい物があったら言ってね、何でも買ってあげるからね」

ん？今…なんでもって…

少し冗談を言ってみたくなった私は

『あー、ならあのシリーズの漫画全巻欲しいなぁ』

なんて言ってみた

冗談と言っても本当に欲しい漫画だ

ただ、その漫画のシリーズはごくまれにあるタイプの

普通の漫画より高いのだ…。

友達は数十円でしょ？なんて言うけど

折角だから一気に買ってみたいものである

４、５冊買って、次回予告で凄く気になる…！

こんなことを何回もした結果である。

一輝「あー、あの漫画面白いよね、俺も好きだよ、今度買っておくね」

『いや、でも、あの漫画高いからいいよ…破産するよ？』

少し、笑いながら言ったのに

一輝「俺のお金なんてAの為にあるから気にしなくていいよ？」

なんて真顔で言う

しかも、私の為にって…

『いや…そう言われても…ただでさえ、カラオケ代で２０００円ぐらい払わせてしまったのに…申し訳ないって…』

一輝「Aにそう言われても困る、俺の存在意義がなくなるから」

存在意義？

でも……

『私は……一人でも生きていけるから…その…明日２０００円返すから…じゃ！』

一輝「ま、待って！A！」

後ろを振り向かずに私は自宅の方に向かって走る

あのまま会話していたら、聞いたらいけない事をべらべら話しそうで怖かった

一輝って…もしかして…

ううん、考えたらいけない…

そう思い、スピードを上げて家に向かうのであった

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