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knside
俺はその日、なんとなく眠れへんかった。
そんな時は屋上にいって、星でも眺めながら煙草吸うのが、気分転換になってええんや。
せやから、俺はベッドから抜け出して、煙草の箱とライターを握り締めながら屋上に向かった。
あ…ついでに水でも持ってくればよかった。
なんとなく長居しそうな気がすんねんな。
その日は、緩く風が吹く夜で、星が綺麗に瞬いとった夜。
屋上の扉を開けると、ふわっと風が吹き込んできた。
お気に入りの場所は、屋上にある高台的な…
なんやろ、これ。
あのー…屋上に続く階段の屋根？
って言うん？
なんなんここ。
まあええわ。
とにかく、そこに登って足をぶらぶらさせながら、煙をくゆらせるのが好きなんや。
俺のお気に入りの場所は、中々人が来ない。
そもそも論、屋上に来る奴なんてほとんどおらんからあれなんやけど。
だから先客がおった時、俺は思わず立ち止まった。
先客、と言っていんやろうか。
kn「…なんや…あれ」
俺のお気に入りの場所におったのは、人間やなかった。
形は鹿に似とる。
大きさは馬くらい。
鹿に似た馬？
ちゃうな。
顔は龍っぽいから。
たてがみは…なんやろう、色んな色。
光が当たる度、風が吹く度に色を変える。
言うなれば虹色。
でも、身体には鱗があって、星の光でこれまた色を変えた。
…全体的にまとめると虹色の馬？
でも、馬と決定的に違うことが1つ。
額の真ん中から1本の角が生えとる。
一角獣…？
ああ…ようわからん生物や。
てかそもそも生物なんか？
これは。
それでも…綺麗やった。
その生き物は、ふとどこかを見詰めて脚を踏み出した。
そのまま空を駆けてどこかに消える。
俺は、ただ口を開けてそれを見とった。
立ち尽くしていたことにようやく気付いて、俺はふらりと部屋に戻った。
煙草を吸う気力もなかったし、体が風で冷えとったし。
どうやって部屋まで戻って来たのかも、その後寝たのかも曖昧や。
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魚(プロフ) - miiさん» はう...！ありがとうございます…！ (2020年10月26日 16時) (
レス) id: e0d88f5dee (このIDを非表示/違反報告)
mii(プロフ) - 私がこの世界に入り、最初に見た作品が魚さんの作品でした！とても面白く、今でも大好きです！この話が完結したら活動休止するのはさみしいですが、これからも頑張って下さい！ (2020年10月23日 16時) (レス) id: fea92a175e (このIDを非表示/違反報告)
魚(プロフ) - 麻痺さん» ありがとうございます！今しばらくお待ちください… (2020年8月23日 21時) (レス) id: e0d88f5dee (このIDを非表示/違反報告)
麻痺 - 好きすぎる！更新楽しみに待ってますー！ (2020年8月22日 2時) (レス) id: dce11f68c6 (このIDを非表示/違反報告)
魚(プロフ) - アカツキさん» ありがとうございます〜！ (2020年7月7日 7時) (レス) id: e0d88f5dee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：魚
| 作成日時：2020年2月17日 9時
