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Aside




kn《今日の夜中、屋上来てくれんか》





そう言われたのがお昼ご飯の時。


そっと耳打ちをされて、何が何だか分からぬまま頷いた。


私は何故か変に意識してしまってそわそわしていたのだが、コネシマはそうじゃないらしい。


いつも通り大口をあけて引き笑いを起こし、シャオロンやゾムと追いかけっこをしている。


…相も変わらず元気なことで。


それを見ていれば、そわそわしていたのが馬鹿らしくなってきた。


今日もやる事がないし、気持ちの良い窓辺で昼寝でもしよう。


そう考えたのが早9時間前。


もう空は暗く、時計は夜の11時をさしていた。


……………なんてことだ。


夕ご飯を食いっぱぐれた。





zm「あ、姉ちゃんおはよ。気持ちよさそうに寝とったから起こさなかってんけど」


『ん……ありがとう』





ちょうど帰ってきたらしいゾムにお礼をいって目を擦る。


小さく欠伸を零せば、ゾムが頭を撫でてきた。


何か軽食でも食べようか、とも思ったがそこまでお腹が減っていない。


…まあ、1食食べないくらいなんともないだろう。


多分。





『ああそうだ、ゾム』


zm「んー?」


『これから屋上に行ってくる。コネシマに呼ばれているんだ』





途端にものすごく顔を顰めるゾム。


……見たことない顔だ。





zm「………シッマかぁ…………まぁ…ええけど…」





…驚いた。


ゾムの事だから

〈絶対駄目や!〉

とか

〈行ってもいいけど俺も行く〉

とか言われるんじゃないかって思ってたからな。





zm「たーだーし!はよ帰ってくること!これだけは守ってや、な?」


『うん、ちゃんと早く帰ってくるさ』





きつく抱きしめられたから、背中を撫でておいた。


そのまま手を振って屋上に向かう。


途中にみたトントンの部屋から明かりが漏れていて、ため息をついた。


今度睡眠薬でも盛ってみようか。


考えながら歩いていたら、あっという間に屋上についた。


重い扉を開けば涼し気な風が私を包む。


それが少しだけ心地よい。

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(プロフ) - miiさん» はう...!ありがとうございます…! (2020年10月26日 16時) (レス) id: e0d88f5dee (このIDを非表示/違反報告)
mii(プロフ) - 私がこの世界に入り、最初に見た作品が魚さんの作品でした!とても面白く、今でも大好きです!この話が完結したら活動休止するのはさみしいですが、これからも頑張って下さい! (2020年10月23日 16時) (レス) id: fea92a175e (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 麻痺さん» ありがとうございます!今しばらくお待ちください… (2020年8月23日 21時) (レス) id: e0d88f5dee (このIDを非表示/違反報告)
麻痺 - 好きすぎる!更新楽しみに待ってますー! (2020年8月22日 2時) (レス) id: dce11f68c6 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - アカツキさん» ありがとうございます〜! (2020年7月7日 7時) (レス) id: e0d88f5dee (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年2月17日 9時

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