34 ページ34
少し早めの夕食を済ませた俺たちは、少しだけ街を歩くことにした。
なかなか来れない都市に目を輝かせて隣を歩くAの手を、俺は離れないようにと握った。
JK「A、あまりよそ見するとはぐれるよ」
「ふふ、ジョングクったら本当心配性よね」
Aは楽しそうに俺の手をぎゅっとつなぎ返した。
「夏にマスクって、苦しそう・・・芸能人も大変ね」
俺の格好を見たAは、少し申し訳なさそうに言った。
こういう格好をするのはもう慣れているので気にすることはなかったが、一般人の彼女と一緒にいると自分の姿が浮いて見えた。
JK「普通に歩けたら楽なんだけどね。ここは人通りが多いからそうはいかないし・・・あ、そこの道を曲がってみよう」
人通りの少ない道へ進むと、そこはこじんまりとしたお店が所々軒を連ねていた。
少し坂になっている石畳の道をゆっくりと歩いていると、Aは立ち止まった。
「綺麗…」
そこは、小さなジュエリーショップだった。
彼女が見ていたのは、『planet』と名付けられたオパールのネックレスだった。
JK「綺麗なネックレスだね。Aはオパールが好きなの?」
「うん…宝石は全部綺麗だと思うけど、オパールは特に好きなの。まるで宇宙の神秘を感じる輝きだと思うわ」
プラネットって名前がすごくぴったりじゃない?と慈しむようにそのネックレスを眺めているAの隣に俺は屈んだ。
JK「Aはこれが欲しい?」
彼女は目を見開いた後、手を口元に当てながら少し考え口を開いた。
「うーん…綺麗なんだけど、お値段もわからないしね。また今度、見にいくよ」
店内は暗く、入り口前には「close」と書かれたパネルがドアノブに掛かっていた。
ショーケースに展示されているオパールの輝きに目が惹かれるのだろう、Aはしばらくその淡い輝きに目を細めていた。
968人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あーちゃん(プロフ) - とりま最高 (2019年10月10日 16時) (レス) id: 578ed0c715 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 愛(サランさん» ありがとうございますm(_ _)m 次回作もお楽しみに…笑。 (2019年3月21日 16時) (レス) id: 6fb3a64d96 (このIDを非表示/違反報告)
愛(サラン(プロフ) - お、おわり、、 めちゃくちゃ面白かったです!ありがとうございました!次もあるなら待ってます!お疲れ様でした (2019年3月21日 14時) (レス) id: bbbfbb5774 (このIDを非表示/違反報告)
つき - 凄い面白いです!更新頑張って下さい! (2018年12月17日 15時) (レス) id: e9fb8ac079 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - ちあさん» ありがとうございます。頑張ります♪ (2018年12月6日 14時) (レス) id: 62b0c80745 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆき | 作成日時:2018年9月14日 15時