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母の入院している総合病院は、ソウル市内でも広大な敷地を持つ病院であった。
最初こそ迷いはしたものの、今はちゃんとどの入口から入ったほうが近いかまでちゃんと覚えた。
レンとハンさんからのお見舞い品を手に、母の病室のドアを開けた。
「A！待ってたわ。早くこっちへ来てちょうだい。」
母は笑顔で手招きした。
「お母さん、具合はどう？」
私は、ベッド脇に座り母の手を握った。
「薬が大分効いてね、楽になったわ。来月の投薬で終わりだから、調子良ければ年末までには退院できそうよ。」
母はそう言って微笑むと、私の頭を撫でた。
「あなたこそ、無理してない？旅館のこと、聞いているわよ。任せっきりにしてばかりで申し訳ないわ…」
「ううん、私は大丈夫だよ。みんなが支えてくれるから。あ、お母さんにまだ言っていないけど凄いことがあったの！」
先月、彼らが訪れたことを母に話した。
まるで昨日のことのように、私はあの日のことを鮮明に覚えていた。
「そんな経験ができて、良かったわね。それに、皆さんに葉月を好きになってもらえて、こんなに嬉しいとはないわ。」
母は本当に嬉しそうに微笑んだ。
私は、ジョングクのことを話そうか考えたけど、母が退院した後に話すことにした。
「あ、レンとハンさんからの差し入れ持って来たから一緒に食べよう」
レンからはゴボウとニンジンの甘煮、ハンさんからはみかんジャムを。
誰も母の大好物だった。
「まあ、レンの作る甘煮もハンさんの作るみかんジャムも大好きなのよね。嬉しいわ〜」
クラッカーにジャムをつけてひとくち一口ゆっくりと食べる母と一緒に、私は持ってきた焙じ茶をコップに注いだ。
病院を後にし、私はソウル市内のカフェで帰りのバスまでの時間を潰していた。
本当はショッピングとかしようかなと思っていたけれど、とても雰囲気のいいカフェを見つけたので予定変更したのだ。
店内は、私の大好きなショパンのワルツが流れており、コーヒーの香りが鼻をかすめる。
読みかけていた本を取り出し、ふと思い出した。
「ジョングクに写真を送るんだった…」
店内の写真でも撮ろうかとスマホを取り出すと、一通のメールが届いていた。
「え…」
予約していたバスの運行情報が届いていたのだが、そこには【運行不可】という文字が載ってあった。
水安保に向かう道が、大雨で通行止になっているそうだった。
「とりあえず、ホテル取らなきゃ」
ちょうど母の知り合いが経営しているホテルがこの近くにあったと思い、とりあえず母へ連絡した。
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あーちゃん(プロフ) - とりま最高 (2019年10月10日 16時) (
レス) id: 578ed0c715 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 愛(ｻﾗﾝさん» ありがとうございますm(_ _)m 次回作もお楽しみに…笑。 (2019年3月21日 16時) (レス) id: 6fb3a64d96 (このIDを非表示/違反報告)
愛(ｻﾗﾝ(プロフ) - お、おわり、、 めちゃくちゃ面白かったです！ありがとうございました！次もあるなら待ってます！お疲れ様でした (2019年3月21日 14時) (レス) id: bbbfbb5774 (このIDを非表示/違反報告)
つき - 凄い面白いです！更新頑張って下さい！ (2018年12月17日 15時) (レス) id: e9fb8ac079 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - ちあさん» ありがとうございます。頑張ります♪ (2018年12月6日 14時) (レス) id: 62b0c80745 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆき | 作成日時：2018年9月14日 15時
