�� ページ2
「あーあ。王子ちゃん行っちゃったね」
呑気に呟く彼女を睨み付ける。
何にも感じていないようで、ケロッとした顔で俺に近付いてきた。
「ねぇ将洋。私達やり直そうよ」
「…は？」
何言ってんだこの人。
「将洋さ今凄い有名なんでしょ？なんで別れたんだろ」
…そっちが好きな人出来たって言ったからだろ。
当の本人はもう忘れてしまったようだけど。
「無理。俺にはAが居るから」
「あの子のどこがいいの？確かに可愛いけどそれだけじゃない」
Aを貶す彼女に心底腹が立った。
「…お前が思うよりAは可愛いよ」
「それが何？」
「優しくて素直で照れ屋で、バレーが好きで。俺と向き合ってくれる。
…けどすっごい初心なんだ。
そこも含めて俺は好きなんだよ」
だから守ってあげたいし、大事にしたい。
「……あっそ。何か将洋変わったね。面白くない」
彼女は髪を靡かせて体育館から出て行った。
俺もAを追い掛けないと。
ボールも服も置きっぱなしにして飛び出した。
「うわっ…雨」
体育館へ来た頃よりも雨は酷くなっていた。
傘立てにあったビニール傘を適当に取って、冷たい雨の中へと歩き出す。
──────────
「…居た」
数m先にAを見つけた。びしょ濡れで雨の中をトボトボ歩いていた。
近付いて傘を差すと彼女は止まった。
「…風邪引く」
「…大丈夫」
「大丈夫じゃないだろ。春季リーグ近いのに」
「…マサはあの人とキスしたの？」
前を向いたままで彼女の表情は見えない。
けれど声色は冷たかった。
「…したよ」
「…そうなんだ」
「けどそれは」
「いい。今は聞きたくない」
弁解しようとする俺を振り切って、歩き出そうとした手を掴んだ。
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華弥。(プロフ) - みかさん» ありがとうございます(*^^*)嬉しいです！これからもちまちま更新ですが、よろしくお願い致します。 (2019年12月6日 23時) (
レス) id: d5a525a881 (このIDを非表示/違反報告)
みか - めっちゃ好きになりました。 (2019年12月6日 8時) (レス) id: a8aa169b50 (このIDを非表示/違反報告)
華弥。(プロフ) - もちもちのき。さん» コメントありがとうございます(^^)嬉しいですー！まだまだ頑張るのでよろしくお願い致します！ (2019年11月12日 14時) (レス) id: d5a525a881 (このIDを非表示/違反報告)
華弥。(プロフ) - リスと林檎さん» コメントありがとうございます(^^)そう言って頂いて嬉しいです！まだまだ頑張るのでよろしくお願い致します(^^)拝見させて頂きますね(^^) (2019年11月12日 14時) (レス) id: d5a525a881 (このIDを非表示/違反報告)
もちもちのき。(プロフ) - 続編おめでとうございます！いつも楽しく読ませてもらってます〜 (2019年11月12日 4時) (レス) id: fc71b503ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華弥。 | 作成日時：2019年11月11日 21時
