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4話 ページ8

Aside





もう少しでその星に着く時


「A、何かあったらすぐ俺のところへおいでよ」



「また言ってる…私もうそんなに弱く無いよ」



「これから戦場に行くんだ、何があるか分からないだろ」



「分かった。緊急の時だけ行くよ」




神威は私が戦場に立つ時決まってこう言う。
まだ強いと認めてもらえていないのだろうか
少なくとも、もう守られなくても良い
昔よりもずっとずっと強くなったんだから。


でも、神威と一緒に十分戦える位強くなったと思っているのは、私だけなのかな



こういう事を考えていたらモヤモヤしてくる…もうこの事は忘れよう





「見て、もうすぐだよ」



神威が目を光らせながら言う



「本当だ、案外小さいね」


「うん、すぐ終わりそうだ。俺としてはもっと広い所が良かったんだけどなぁ」


口を尖らせながら文句を言っているけれど、
この人は本当にこの “ 仕事 ” の後片付けの大変さを知らないのだろう



「そ、殺るなら自分一人で殺ってね」


「えぇ、後片付け面倒だから嫌だよ」


「よく言うね、今までちゃんとやったことないのに」


「見るからに面倒だろ、あんなの。俺にはむいてないよ」



こんな話をしているからかは分からないけど、何と無く血が騒ぐ感覚が少しずつ蘇ってきた

槍を後ろ手で強く握る


毎回神威がこの “ 仕事 ” を楽しむように、私も密かに楽しんでいるのだろうか。
やっぱり夜兎の血には抗えないな





「着いたぞ、団長」


「そうだね。…行くぞお前ら」







神威の貼り付けたこの笑顔も見慣れちゃったな

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作者名:まひろ | 作成日時:2017年10月31日 1時

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