12話 ページ16
神威side
「ハァ…」
ほんとに俺どうしちゃったんだろ
さっきから心臓が可笑しい
こんな事今まで無かったのに
きっと風邪を引いたからだ
だからこんなに普段通りにいかないんだよ
…多分。
「阿伏兎に報告しに行こう」
阿伏兎の部屋に行こうと、Aの部屋を出ようとした
「…シーツ汚い」
ま、後でAが変えに来るだろ
俺が勝手に触るのも何だし、置いておこう
Aの部屋を出て阿伏兎の部屋へ行く
ドンドンドン!
「阿ー伏ー兎ー、俺ー、あーけーてーーー」
ガチャ
「うるせぇ、そんなドア壊す勢いでノックしなくて良いだろ!…たく、こっちは仕事中だっつぅの。一体何の用だ、団長」
部屋から不機嫌の阿伏兎が出てきた
どうやら仕事中だったらしい
「ごめんごめん。ねぇ聞いてよ、俺人災で初めて風邪引いたみたいなんだ」
そう言うと、阿伏兎はより一層険しい顔で
「…ハァ?団長も遂に頭可笑しくなっちまったな」
「なんでさ、ほんとに俺変なんだって」
「あのなぁ、団長。風邪っつぅのはな、熱が出て体が怠くなって喉も痛てぇし鼻水も止まらねぇ。風邪なんか引いちまったらもう何も出来ない、最悪だぜ」
あり、思ってたのと違うんだけど
…じゃあ俺のこの症状は何なんだろう
その様子だと、風邪なんて引いてる様には見えねぇな。寧ろピンピンじゃねぇか
なんて阿伏兎が言っている
「なんだ、風邪じゃないのか」
「本当に何にも知らねぇのな」
「うん、逆に俺が知ってるとでも思ったの?」
「いーや、思わねぇ。風邪と団長は一生無縁だ」
「まぁ、俺強いからネ」
「はいはい良かったねェ。…結局何しに来たんだ、俺の仕事の邪魔しに来ただけかよこのやろゥ」
「いや、今日はほんとに風邪だと思って聞きに来たんだよ。いつも邪魔してるみたいな言い方やめてよ」
「いつも邪魔してるからこんな事言われてるんだろうが、このすっとこどっこい」
風邪じゃなかったら、ほんとにこれは何なんだ
病気…とかでも無さそうだしな
取り敢えず今は、Aに会いたくない…
あれ、何でだ?
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作者名:まひろ | 作成日時:2017年10月31日 1時