第六譚 ページ6
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バックミラーも曇ってしまって、どうにも氷室を視界に入れる事が出来ない。これでは『抹消』を使えない。
どんな表情をしているのだろうと気になり、氷室の方を振り向く素振りをすれば、雪の刃が相澤の喉に当たる。
「なあ…動くなっつってんの。マジで殺すよ」
低い声。どうやら本人は本気のようだ。
「何がしたい。俺は元々お前と話すつもりだった。だから個性を解け」
相澤は、冷静に話を続ける。怯えもしない相澤の態度に腹が立って来たのか、車内の気温がさらに下がる。
「…氷室。お前の個性は、使えば使うだけ自分の体が凍結していくものだ。最悪凍傷になる。早く個性を解け」
「は…っ、自分より俺の心配か？ヒーローは泣かせるねえ…」
「当然だよ。お前の個性は危険だった。お前自身がね」
強力な個性の持ち主だった。氷室の個性『豪雪』は、雪を自在に操ることが出来る。量も、結晶の密度も。形も。
ただそれゆえ、自身への被害も凄まじかった。轟が氷だけ扱うままのような個性だ。
「なあ、教えてくれ、相澤消太」
顔は見えない。しかしその声には、切実な思いを感じた。
「あんたは一体、俺の
＿＿＿＿事故に遭ってから、目が覚めたあの日。
覚醒と同時に、どうしようもない絶望感が氷室を襲った。無力感に劣等感。だけれど頭を強く打ってしまい、記憶がないから…感情だけが先走っていた。
思い出せるのは自分の名前と、個性の使い方。あとは…『相澤消太』という名前。それだけだった。
相澤消太という名前を考えた瞬間、絶望と屈辱がうじゃうじゃと湧き出てきた。だが…その名前は恨むべき名前じゃないと…感覚が訴えていた。
「あんたの名前だけ覚えてたんだよ、何で？なあ、あんた俺のさあ、何なんだよ、…教えろよ」
凶器の尖端が、ぐいぐいと相澤の喉に当たる。もう少し力を込めれば、プツリと喉に傷を付けてしまいそうなくらいだ。
「…お前は、俺の生徒だよ。今も変わらない」
「…はあ？」
「雄英高校ヒーロー科、旧一年A組。氷室雪弥。それがお前だ」
「…有り得な…俺がヒーローとか」
凶器が、相澤の喉から少し離れる。
「ここは雄英高校だ。通称『雄英バリア』くらい知ってるだろ。閉まれば内側からも出られない。俺を殺しても、ここからは逃げられないよ。分かったら個性を解け」
「……拉致の次は軟禁かよ。趣味悪いな」
「人聞きの悪いことを言うな」
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χCielχ(プロフ) - やっさんさん» そうです〜！！氷室編で出すかどうか今は迷っております〜ややこしくならないよう心がけます💪 (2021年11月27日 0時) (
レス) id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)
χCielχ(プロフ) - 瑠李さん» ｱ!!ありがとうございます！！(*´╰╯`)楽しみに待ってくれているのだなと思えるだけでとても力になりますありがとうございます！頑張ります！！ (2021年11月27日 0時) (レス) id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)
やっさん(プロフ) - へ！？逆巻さんて、あの、時間巻き戻しの逆巻さんですね(^^♪。活躍場面は、あるのでしょうか(^^)？ (2021年11月26日 22時) (レス) id: a424e1a16c (このIDを非表示/違反報告)
瑠李(プロフ) - めっちゃ好きです˙˚ʚ₍ ᐢ. ̫ .ᐢ ₎ɞ˚読んでます。更新いつも楽しみに待っています。頑張ってください。応援してます。 (2021年11月26日 18時) (レス) id: 9824e2f221 (このIDを非表示/違反報告)
χCielχ(プロフ) - あのさん» ありがとうございます〜！！男主に触れて下さり嬉しいです！コメントとても力になります…！頑張ります！！！ (2021年11月26日 1時) (レス) @page47 id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)
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