第四十八譚 ページ48
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「えー、どうして連れて帰って来てくれなかったんです？荼毘くん、会いに行ってたんですよね？」
残念そうにそう言ったのは、ヴィラン連合のトガヒミコであった。単身で帰って来た荼毘に向かって頬を膨らませている。
現在のヴィラン連合がアジトにしている場所はまるで廃墟だ。…まあ、連合の事だからアジトなど転々としているのだろうが。
「言ったろ。あいつが乗り気じゃなかったって」
「私も雪男くん見たかったのです、残念なのです」
荼毘はただ、「まだこっちに勧誘するには早い」と思っていただけである。…荼毘は知っていたのだ。本当の氷室雪弥を。
今の氷室からは正直想像付かないが、本来の氷室雪弥には…相手を従わせる歪んだカリスマ性と、優れた人心掌握術がある事を。それは明らかに悪の力で。
だが荼毘はそれを氷室本人には言わなかった。
「あいつは今ヒーローごっこに興じているみたいだからな。好きにさせる」
＿＿＿＿荼毘はこう考えている。本当の所は知らない。だからこれは荼毘の推測に過ぎないが…。
氷室は雄英高校に
今では記憶を失ってしまって、自分は本当にヒーローを目指していたと勘違いしているのではないか…と。だから荼毘は…あの時氷室の事情を聞いて、
『つまりはそういう事だ』と。意味深なセリフを言っていたのだ。
だから荼毘は、氷室をこちら側には連れ込まない。少なくとも氷室が記憶を取り戻すその時までは。
「じゃあ私、会いに行ってもいいです？」
「…はあ？何でそうなるんだよイカレ女」
「だってもしかしてもしかして、出久くんにも会えちゃったりするかもじゃないですか」
トガは緑谷のことを思い出し、頬を赤らめて恍惚とした表情をしていた。
「別に止めやしねえけど。自己責任だぞ。誰彼構わずすぐ脅しに来るような奴だからな」
「よう荼毘おかえり！ただいま！今日よく喋るな。無口だぜ」
荼毘の背後から、支離滅裂な言葉を並べる男性の声がした。…トゥワイスだ。トゥワイスは荼毘の肩をぽんぽんと叩きながら出迎える。
当の荼毘は、「またうるせえのが来た」とでも思っているのだろう。
「ああトゥワイス。リーダーは？話す事がある」
「死柄木なら奥にいるぜ！いやいや留守だろ！」
「まあ奥の部屋行ってみるよ、どーも」
荼毘はひらひらと手を振り、死柄木を探しに奥の部屋へと去って行った。
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χCielχ(プロフ) - やっさんさん» そうです〜！！氷室編で出すかどうか今は迷っております〜ややこしくならないよう心がけます💪 (2021年11月27日 0時) (
レス) id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)
χCielχ(プロフ) - 瑠李さん» ｱ!!ありがとうございます！！(*´╰╯`)楽しみに待ってくれているのだなと思えるだけでとても力になりますありがとうございます！頑張ります！！ (2021年11月27日 0時) (レス) id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)
やっさん(プロフ) - へ！？逆巻さんて、あの、時間巻き戻しの逆巻さんですね(^^♪。活躍場面は、あるのでしょうか(^^)？ (2021年11月26日 22時) (レス) id: a424e1a16c (このIDを非表示/違反報告)
瑠李(プロフ) - めっちゃ好きです˙˚ʚ₍ ᐢ. ̫ .ᐢ ₎ɞ˚読んでます。更新いつも楽しみに待っています。頑張ってください。応援してます。 (2021年11月26日 18時) (レス) id: 9824e2f221 (このIDを非表示/違反報告)
χCielχ(プロフ) - あのさん» ありがとうございます〜！！男主に触れて下さり嬉しいです！コメントとても力になります…！頑張ります！！！ (2021年11月26日 1時) (レス) @page47 id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)
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