第四十二譚 ページ42
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ピピ、と。二度目の検温。
「…下がってる」
体温は平熱に近付いていた。時刻は夕方。氷室はこれ以上世話を焼かれるわけにはいかないと、また自室に篭っていた。
ヒーロー科は暇じゃないしな、と。
クラスみんなの気の利いた看病や、爆豪が作って置いておいてくれた卵のお粥や、剥いてあった果物など栄養あるものも効いたのだろう。
そういえば貝殻だが。干す時に緑谷が気付いてくれたらしく、机の上に置いてくれている。
今となっては熱も下がって来たし、荼毘の事を思い出しても「アイツめ」とはならない。
「勝己〜」
爆豪と話そうと、隣の部屋と接している壁をコンコンと叩いた。反応がないので居ないのかな？練習に行ってるんだろうと思った。
だがしばらくして、爆豪の部屋のベランダの扉が開く音がした。それに気付いた氷室はベッドから降りて、ベランダに出る。
「もう風邪は殺したんか」
隣のベランダを見ると、ベランダの囲いに寄りかかる爆豪の姿があった。
風邪殺したんかとは？と思ったが、まあ治ったのか？という意味だろう。
「まぁ、だいぶ治っちまったよ」
「そーかよ」
爆豪と氷室は、沈む太陽を眺めながら…ゆったりと話した。氷室はベランダの囲いに肘をついて、視線を少しだけ下げる。
「な、……ありがと」
珍しく。いや、爆豪の前では初めてと言っても過言ではない。氷室が「ありがとう」と言った。あの氷室がまさか礼を言うなんて思わず、爆豪は目を見開いた。
「は…？キッッショ」
「お礼言っただけじゃん」
「それがキショイんだろーがボケ！！槍降るわ！！」
爆豪があまりにも面白い反応をするので、氷室はにやりと口角を上げて、さらに追い討ちをかけてみる。
「ありがとうかっちゃん…美味しかったよ…」
無駄に爽やかないい声でわざとらしく言うと、爆豪はぞわぞわと鳥肌を立たせていた。
「キメェ！死ね！！」
ベランダで爆豪がこの声量で叫んでいるので、今部屋にいる人からすれば「爆豪また怒ってるな…」と思うのだろう。
「おーい、なに青春してんだ！俺も混ぜてくれ！」
爆豪のもう一つ奥の部屋から、切島が顔を出す。
「出てくんなクソ髪！」
「よう切島、今なあ、かっちゃん褒めちぎり大会してたとこ」
氷室がそう言うと、切島は食い付いたように話し出す。
「爆豪の褒めちぎり？爆豪はな、漢らしいぜ！かっけぇし！」
「キャーカツキカッコイー」
「うるせえ死ねクソ共！！」
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χCielχ(プロフ) - やっさんさん» そうです〜！！氷室編で出すかどうか今は迷っております〜ややこしくならないよう心がけます💪 (2021年11月27日 0時) (
レス) id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)
χCielχ(プロフ) - 瑠李さん» ｱ!!ありがとうございます！！(*´╰╯`)楽しみに待ってくれているのだなと思えるだけでとても力になりますありがとうございます！頑張ります！！ (2021年11月27日 0時) (レス) id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)
やっさん(プロフ) - へ！？逆巻さんて、あの、時間巻き戻しの逆巻さんですね(^^♪。活躍場面は、あるのでしょうか(^^)？ (2021年11月26日 22時) (レス) id: a424e1a16c (このIDを非表示/違反報告)
瑠李(プロフ) - めっちゃ好きです˙˚ʚ₍ ᐢ. ̫ .ᐢ ₎ɞ˚読んでます。更新いつも楽しみに待っています。頑張ってください。応援してます。 (2021年11月26日 18時) (レス) id: 9824e2f221 (このIDを非表示/違反報告)
χCielχ(プロフ) - あのさん» ありがとうございます〜！！男主に触れて下さり嬉しいです！コメントとても力になります…！頑張ります！！！ (2021年11月26日 1時) (レス) @page47 id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)
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