第二十七譚 ページ27
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それぞれ夕食を食べたり、風呂に入ったり、課題をするなど自由な時間の中、氷室は風呂から上がって歯を磨いていた。
一階の共有スペースのテレビで、ニュースを見ている人がいた。ゴロツキ生活でテレビなんて無かったから、少し興味ありげに氷室はテレビに近付く。
「あにあっへんの？」
何やってんの？と、ソファに座ってニュースを見ていた飯田の隣に、ドスンと腰掛けて足を組んだ。行動が粗暴である。
「ああ、氷室君。最近のヴィランの動きなどを取り上げていてな。情報として取り入れておくのも良いかと思ったんだ」
歯を磨きながら喋るのは止した方がいい、と付け加えながら、飯田は氷室に返答をする。
「ほーん。まいえあなぁ」
「これくらいは当然の事だ」
「あんふぁひーおーめいあんあっけ」
「インゲニウムだ！」
二人の会話を聞いていた麗日が、ぶふぉとお茶を吹き出して笑った。
「飯田くんなんで氷室くんの話伝わっとるん？？何言ってるか全く分からんかった！」
「何となく伝わった！氷室君、やはり歯を磨きながら話すのは良くないぞ！」
「んー」
氷室はソファから立ち上がり、洗面所へ向かった。口内をすすぎ終えてから、またテレビの方に戻って飯田の隣に座る。
氷室自身も気付いていないが、氷室は人と距離が近い。それは、無意識に温かな体温を求めているからで。
氷室の体は常に冷たい。だから布団に入ったって、温かくはならない。自分で体を温めることが出来ないのだ。
「知ってんよ、インゲニウム」
相変わらず目元は笑っていないが、氷室はそう言って飯田に笑いかけた。
「本当か！」
「有名なヒーローだろ。救助の。めっちゃ速い。最近見ねぇなと思ったら、あんたが継いでたんだなあ」
ゴロツキ時代でも、色んなヒーローの情報は仕入れていた。だから知っている。
「ああ、インゲニウムの名に恥じないように励むよ」
「そ。がんばれよ」
同じヒーロー志望なら。一緒に頑張ろうというのかと思った。だが氷室のそれは、全くの他人事で。飯田には、氷室がヒーローを目指しているようには思えなかった。
「へぇ〜。海外の方もやべーね、ヴィラン」
飯田は何か言おうとしたが、氷室がテレビに気を取られてしまい、タイミングを見失ってしまう。
テレビに映っていたのは、米国のある都市全体が焼け野原にされている映像だった。氷室になんと声をかけようとしたのかも忘れてしまうほど、それは凄惨な映像であった。
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χCielχ(プロフ) - やっさんさん» そうです〜！！氷室編で出すかどうか今は迷っております〜ややこしくならないよう心がけます💪 (2021年11月27日 0時) (
レス) id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)
χCielχ(プロフ) - 瑠李さん» ｱ!!ありがとうございます！！(*´╰╯`)楽しみに待ってくれているのだなと思えるだけでとても力になりますありがとうございます！頑張ります！！ (2021年11月27日 0時) (レス) id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)
やっさん(プロフ) - へ！？逆巻さんて、あの、時間巻き戻しの逆巻さんですね(^^♪。活躍場面は、あるのでしょうか(^^)？ (2021年11月26日 22時) (レス) id: a424e1a16c (このIDを非表示/違反報告)
瑠李(プロフ) - めっちゃ好きです˙˚ʚ₍ ᐢ. ̫ .ᐢ ₎ɞ˚読んでます。更新いつも楽しみに待っています。頑張ってください。応援してます。 (2021年11月26日 18時) (レス) id: 9824e2f221 (このIDを非表示/違反報告)
χCielχ(プロフ) - あのさん» ありがとうございます〜！！男主に触れて下さり嬉しいです！コメントとても力になります…！頑張ります！！！ (2021年11月26日 1時) (レス) @page47 id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)
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