第三譚 ページ3
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すぐに車から降りる相澤。再びボンネットの方に視線を移すも、そこに少年…氷室の姿はなく。
…相澤の背後。氷室は車体を回って相澤の死角に入っていた。相澤が完全に自分に振り返る前に、氷室は強烈な蹴りを相澤に繰り出した。
相澤はとっさに腕でそれを防ぐ。腕が軋む音がした。ああ、そうだった。氷室は入学当時から、体術にも長けていたんだったか。
「…随分いいご挨拶だな。氷室」
相澤は避けること無く、距離を置くことも無く、氷室にそう話しかける。一年前と比べて、背も伸びた。顔付きもだいぶ大人びた。
「は？何あんた。何で名前知ってんの？まぁいいや、どーでも」
と、氷室は自身の体から冷気を放つ。氷室と接触している腕から、相澤の体は瞬時に凍り付いて行く。
相澤は『抹消』を発動させ、氷室の個性『豪雪』の一部の能力である凍結化を解除する。
「悪いな。お前の個性は全て把握してる」
そう言って、距離を取ろうとする氷室を捕縛布で拘束する。
「ヴィランの真似事か知らないが、プロでヒーローやってる大人を舐めるなよ」
捕縛布を引いて、相澤は氷室を引き寄せた。低い声で叱るように言うが、氷室は以前へらへらと笑ったままである。
「はは、オニーサン何怒ってんの？笑えるね……！」
氷室はググ、と力を入れて捕縛布から逃れようとするが、捕縛布は頑丈に出来ており、かつ相澤の技術が凄まじく、抜け出す事が出来ない。
「無駄だよ。状況を把握しな。お前は詰んでる」
「……ッ、……チ、」
氷室は舌打ちをし、不機嫌そうに相澤から目を逸らした。それと同時に、氷室の力が抜ける。
状況を把握し、抵抗が無駄だと諦めたのだろう。
「……よし」
氷室が抵抗をやめた事を確認し、相澤も『抹消』を解除する。
「氷室、車の中に入れ」
「何で。ムショに入れるならさっさとサツに電話したら？」
「警察に言うかどうかはお前次第だ。いいから」
本来ならばすぐに警察に通報するべきだ。だが今は、教師として氷室の話を聞いてあげたい。今の氷室の状況を知りたい。
車の中に入るのを嫌がる氷室。埒が明かないと、相澤は氷室を車の中に押し込んだ。
「おいおい…、あんたこれモロ拉致だろうが、ヒーローのすることじゃ、押すな、いでっ」
「別に野良猫を拾うのは拉致じゃないだろ」
「はあ？誰が野良猫だよ」
車に押し込んだら文句を言う氷室に対し、相澤は冷静に返答をしながら運転席に着いた。
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χCielχ(プロフ) - やっさんさん» そうです〜！！氷室編で出すかどうか今は迷っております〜ややこしくならないよう心がけます💪 (2021年11月27日 0時) (
レス) id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)
χCielχ(プロフ) - 瑠李さん» ｱ!!ありがとうございます！！(*´╰╯`)楽しみに待ってくれているのだなと思えるだけでとても力になりますありがとうございます！頑張ります！！ (2021年11月27日 0時) (レス) id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)
やっさん(プロフ) - へ！？逆巻さんて、あの、時間巻き戻しの逆巻さんですね(^^♪。活躍場面は、あるのでしょうか(^^)？ (2021年11月26日 22時) (レス) id: a424e1a16c (このIDを非表示/違反報告)
瑠李(プロフ) - めっちゃ好きです˙˚ʚ₍ ᐢ. ̫ .ᐢ ₎ɞ˚読んでます。更新いつも楽しみに待っています。頑張ってください。応援してます。 (2021年11月26日 18時) (レス) id: 9824e2f221 (このIDを非表示/違反報告)
χCielχ(プロフ) - あのさん» ありがとうございます〜！！男主に触れて下さり嬉しいです！コメントとても力になります…！頑張ります！！！ (2021年11月26日 1時) (レス) @page47 id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)
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