Necromance18 ページ18
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____魔都ヨコハマ。この街に生ける異能力者や凶悪組織ならば、誰しもが耳にした事があるのでは無いだろうか。
『
『均衡者』とはその名の通り、街の均衡を司る。互いに『抑止力』を掛け合い、均衡を保つ。ただ、大きな争いは『均衡者』には止められない。
最も、『均衡者』が集団組織ならば…大きな争いも止められるかも知れない。噂では、『均衡者』は巨大な組織では?強力な異能力者が沢山集うらしい。なんて聞くが……。
____残念ながら、『
たった一人で形成される組織。
それも細身で、戦闘経験の浅そうな男。ただ一人だ。
『均衡者』の正体を知るのは、関わって居る組織のトップクラスの人間。
ここまで話して、『均衡者』とは…一体何者なのだと驚くだろう。
それは違う。『均衡者』は大層な者では無いのだ。寧ろ逆だ。この街に縛られて居る。数々の組織から、鎖を掛けられ、譲らないと引っ張られ、下手すれば引き千切られる様な状態。
相手の視え無くても善いものまで…視えて仕舞う。それは、とても恐ろしい事だ。
それを痛い程に自覚しながら、尚笑うのは…他でも無い彼である。
ドストエフスキーとの対談を終え、自宅に帰宅。藤崎は一見、
無職に見られがちであるが…一度に得る報酬の量が莫大である。
マンションの五階。普通の家族が暮らす様な広さの部屋に、藤崎は一人だ。
いや、
「あぁぁぁ、ただいま〜!今日は口からトマトジュース吐いたりフェージャ君には画材断られるで…散々だったなあ」
桜髪の男を迎えたのは、ふわふわで真っ白な猫だった。
種類はラグドール。青い瞳の、品格が漂う猫だ。だが性別は雄。
とことこと藤崎に歩み寄り、小さな声でにゃあと鳴く。その声にきゅんと心臓を射抜かれる。藤崎は大の猫好きだ。
「えっへへへへへ御出迎えしてくれたの?可愛いなぁもう!可愛い!」
アラサーとは思えない程にデレデレしながら、真っ白なラグドールを抱き上げて家に上がる。
「遅くなってごめんね?直ぐにごはんにしような、オサムくん」
____オサムくん。
誤解しないでくれ。これには深い深い理由があるんだ。本当だ。話せば長い。この猫が『オサム』以外に……反応しなかったんだ。
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均衡者について
【要注意人物】
藤崎翔:年齢27歳。身長175cm。体重58kg。彼の詳細を公にすれば、街の均衡が乱れる可能性が大いにある為、詳細は厳重に保管、或いは消去済みである。
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χCielχ(プロフ) - 奏汰さん» ありがとうございます〜〜!!嬉しいです!!!! (2019年7月19日 1時) (レス) id: 7ff5a81624 (このIDを非表示/違反報告)
奏汰(プロフ) - めちゃくちゃ好きです。 (2019年7月17日 2時) (レス) id: d623967004 (このIDを非表示/違反報告)
χCielχ(プロフ) - ロトさん» だめですねぇ笑笑←藤崎の方がいい匂いするらしいです( ˇωˇ )(煙草臭除けば) (2019年6月26日 1時) (レス) id: 7ff5a81624 (このIDを非表示/違反報告)
ロト - χCielχさん» わーい!いい匂いだ〜!素晴らしいなぁ〜!!みたいな感じで天に召されてくれませんかね、幽霊さんたち。……ダメですか?(´・ω・`) (2019年6月11日 0時) (レス) id: d74fa5c180 (このIDを非表示/違反報告)
χCielχ(プロフ) - ロトさん» いい匂いになるだけですね!? (2019年6月2日 10時) (レス) id: 7ff5a81624 (このIDを非表示/違反報告)
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