▼やっぱり危険、、！ ページ10
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「ひっろ、」
高そうなマンションの上階。
淳太の家にはいると、思わずそう声が漏れた。
「ふは、とりあえず、入ってや」
すごく綺麗にされていて、逆に落ち着かない。
「ってか、生徒連れ込んでいいの？」
「連れ込むって言い方やめろや、女子生徒の家に行く訳にも行かんし、かと言って、ホテルはシンプルにヤバいやろ、」
いや、先生の自宅も中々だと思いますが。
まあ、もういいや。寝よう。
「えぇ、もう寝るん？お前、寝てばっかやな(笑)」
キッチンから、出てきた淳太の手には二つのお揃いのマグカップ。
「なんで、同じマグカップあんの、」
「将来の奥さん用や」
「きしょっ、」
ココアの甘い匂いがして、鼻をクンクンさせていると後ろでクスクスと笑っている声がした。
「なんや犬みたいやな、」
あれ。デジャブ。
「いただきますー」
ココアは熱すぎなくて、すごく美味しくて、思わず頬をゆるめる。
「ホンマに、コロコロ表情変わるな、」
「美味しい！」
「ふは、良かった」
そう微笑まれて、頭をポンポンとされる。
ここには何時ものおちゃらけた雰囲気は無くて。
ドキドキする胸を抑えて、ソファに寝転がる。
私の家のソファも中々いいと思っていたけれど、流石金持ち、やっぱり良いヤツだなあ。
「隣寄せて？」
私を包むようにして抱きしめながら寝ようとする淳太から離れる。
「えー、、なんで逃げるん？」
「っちょ、」
「安全なんやろ？この仕事」
「ふふ、おやすみ」
そう言われ、淳太に後ろから抱きつかれる形でおさまったものの。
落ち着かないって、、、！
やっぱりこの仕事は、危険かも知れないと再確認した日。
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作者名：ひめりんご | 作成日時：2020年4月30日 0時
