▼続き ページ18
「それでね、私小さい頃までフランスで住んでた。ずっと愛されなくて……仕事ばかりの両親からストレスの矛先で…こんな風に……ね?いやぁ、辛気臭い話してごめんね?」
「いや…別に、俺は……大丈夫やけど」
お前は大丈夫じゃないやろ…
「でもおばあちゃんが高校生になった私に今まで貯めてくれてたお金とか手配とか色々してくれて…『早く逃げなさい!』って。それで私ここに逃げてきたんだ。両親は本当は跡取りとか会社拡大の問題で私をどっかの企業の社長さんに嫁入りさせたかったみたいなんだけどね、好きでもないのに。」
自分とはまるでかけ離れた空想の話みたいなのに、目の前の彼女の小さな手が震えるのを見て嫌でも現実だと認識してしまう。
「日本に来ても怖かったやろ…?」
「そりゃあ怖かったよ。いつ見つかるか分からなかったしひとり暮らしなんて初めてだし今みたいに知り合いも友達も好きな人もいなかったから。」
事情とは裏腹に口調はおどけた様子の彼女にどう接すればいいのか分からず黙り込む俺に、Aさんは目を細めて言った。
「だからね、ありがとうトントン君。」
「…何でそんな最後みたいな言い方……」
「死んじゃったの、おばあちゃん。」
「……え」
俺の手からAさんの頬がゆっくり離れていく。
指から抜けていく風が異様に冷たく悲しく感じて、掴めないのに掴もうと手を握りしめた……
「Aさ「あのね」
言葉を遮った彼女。
背を向けた彼女。
その肩が少し震えているのに俺は、止めてやる術を知らない。
「トントン君がいてくれたお陰で凄く私幸せだった。だから最後、何も言わずに聞いて欲しいの……」
「トントン君、好きだよ」
「さようなら……っ」
通り過ぎた風を
俺は、掴む術を知らない。
彼女のくれた「好き」は俺に「何か」を残していった。
それの名をまだ俺は、知らない。
****
続か………ないと悲しい(作者が!)いつか書きます!(実はこれ「一目惚れ受験生」と同じ世界線にするつもりンゴ🍎)
毎回思うけど、これもう短編とかの長さじゃないですね、すみません(・ω・≡・ω・)
文をまとめる力が欲しいです(ノ)・ω・(ゞ)
(*ノ・ω・)ノ⌒。★ぽーい
評価よろしくです!
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角砂糖(兼:ただの炊飯器)(プロフ) - ランさん» 書けました!宜しければ読んだってくださいm(*_ _)mリクエスト本当に嬉しかったです♪ありがとうございました (2018年3月14日 16時) (レス) id: b04e9ddf40 (このIDを非表示/違反報告)
角砂糖(兼:ただの炊飯器)(プロフ) - ランさん» ありがとうございます!!もちろんです(*^^*)ぜひぜひ書かせていただきます (2018年3月14日 15時) (レス) id: b04e9ddf40 (このIDを非表示/違反報告)
ラン(プロフ) - リクエストよろしいでしょうか?鬱先生のハッピーエンドのお話をお願いしたいです! (2018年3月14日 15時) (レス) id: e5666d0338 (このIDを非表示/違反報告)
角砂糖(兼:ただの炊飯器)(プロフ) - 十弧さん» 良かったぁ!!!リクエスト本当に嬉しかったです_( _´ω`)_♪ぜひぜひこれからも来たって下さいね、いっぱい書きたいです!ありがとうございました (2018年3月14日 0時) (レス) id: b04e9ddf40 (このIDを非表示/違反報告)
十弧(プロフ) - 角砂糖(兼:ただの炊飯器)さん» リクエストしにお邪魔させて頂くかも知れません…。これからも作者様のお書きになるお話を楽しみにしています。これからもご無理なさらず頑張って下さい! (2018年3月14日 0時) (レス) id: f05eea04c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:角砂糖 | 作成日時:2017年12月2日 19時