爆豪勝己の偽彼女？【爆豪勝己】 (ページ32)

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「爆豪くん！」

ホッと安堵する。

彼の顔を見て安心する日が来てしまったのがなかなかに残念だが。

「バクゴー誰だったん？」

後ろから金髪の男子と赤髪の男子が現れた。

見慣れない人だが、なんとなく体育祭で見たことがある。

Aの姿と、爆豪の機嫌の良さを見て、金髪の男子が、

「えっ！？なに！？爆豪の彼女！？やっと俺らに紹介！？」

「黙れ」

爆豪が冷たく返す。

『爆豪くん、アポなしはやっぱ迷惑だった…？』

「あ！？んなこと言ってねぇだろうが！」

「やっぱ彼女さん！？」

『あ、はい…』

「テメーは黙っとけや！」

そのまま部屋にぐいぐい連れてこられ、中に入ると、黒髪の男子と鳥のような人がいた。

「俺、上鳴！電気くんでもいいのよ？」

「黙っとけ」

あえなく上鳴が玉砕した。

「俺は切島！」
「瀬呂でーす」
「……常闇」

みんないい人そうだ。

2回目の安堵をした。

「爆豪ってば告る子告る子みんなフっちゃうから心配だったんだよ〜」

上鳴が羨ましそうに言う。

『腹黒王子ですもんね』

その瞬間爆豪がギロっとAを見た。

Aは見なかったことにした。

「彼女出来たとか言ってんのに全然紹介してくれねーしよー」

「フツー言うか、女々しい」

爆豪が次から否定するのを見て、仲良くなさそうに思えて来たが、彼らの絡みを見てそうではないと気がついた。

____仲、いいんだな。

思わず微笑む。

「いつから付き合ってんの？」

『え？…えーと…』

これは、偽の頃からを言ったほうがいいのか、文化祭から言ったほうがいいのか。

爆豪をチラッと見て、助けを求めた。

「解散」

『え？』

「「「「は？」」」」

爆豪が解散命令を出した。

全員が困惑する中、Aは爆豪に腕を引っ張られる。

『ちょ…！』

無言のまま部屋の外へ連れ出された。

「もっと話したかったのに〜」

「爆豪のかっちゃんは意地悪ね〜」

「意地悪っつか、ヤキモチじゃね？」
「同意…」

「「あーたしかに」」

瀬呂と常闇の言葉に2人は顔を見合わせ、頷いた。

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