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『爆豪くんっ、どこ行くの！？』
爆豪に腕を捕まれ、引きずられるものだから、透目に片手で手を振ってその場を離れた。
「……テメェ何してんだよ」
『？』
お、怒ってる……
それだけは明白に伝わってきた。
『と、透目くんと話を……』
「俺以外の男と喋んな」
『んな、無茶な』
嫉妬……していたらしい。
口を開けば開くほど不機嫌になっていく。
『透目くんとも決着ついたしさ！心配ないよ！』
後夜祭でキッパリ、フった。
Aはこれで終わりのつもりでいる。
だが、爆豪にはそうは見えないのだ。
『爆豪くん、私のこと好きだねぇ』
引かれるかなと思いつつ、言ってみた。
「あ！？違うだろうが！」
『え、違うの？』
違うらしい。
多少ショックだ。
「テメェが俺に惚れとんだろうが！！」
『……………』
思わず『フッ』と笑ってしまった。
あんなに情熱的な告白をしたのは誰だったっけ？と言いたくなる。
「何笑ってんだ、殺すぞ」
『いやぁ？……そうだねー』
爆豪の耳が赤い。
つられて赤くなる。
恋人としての距離感がうまく掴めている。と周りからは見えるだろう。
「俺にフられたくなきゃ、死ぬ気で俺だけ見てろや」
さらにくすくすとAは笑った。
____愛いやつめ。
『死ぬ気で爆豪くんのこと見てるね』
「………浮気したら殺す」
『爆豪くんもね』
「俺がするわけねーだろうが」
唇をもにょもにょさせる。
手を繋ぎ直し、歩く。
____幸せだなぁ。
その姿を後ろから見つめるものが1人。
「順調そうやな………問題は………………」
思い当たる節があるように、顎に手を当てる。
彼の姿を見た女子が、「きゃっ」と歓声を上げる。
女子たちに手を振り、配慮する。
「……問題は…百合ちゃんか…」
恋というのはなかなかうまくいかない。
そう思うと、今、好きな人と繋がれているのは幸せなのかもしれない。
「あんな彼氏じゃ勿体無い」
そうして、あっという間に3週間が過ぎた。
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作者です。この度ましゅまろを登録してみました。
できてるかわかりませんがもしなにかあればメッセージくれると嬉しいです。
更新はもう少しお待ちください。
失礼いたしました。
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作者名：おにぎり。
| 作成日時：2021年10月23日 11時
