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40.【JN】 ページ40

【JN side】




あぁ、つまらない。


なんで、みんな同じようなことばかり並べるのだろう。


この仕事、本当に面白いのかな。


僕は絶対、今の仕事がいい。


自分が面白いと思えないのに、そんなところの社長なんてできるわけがない。


今日は断りに来たのに、父さんは聞いてくれないし。





自動販売機でコーヒーを買い、階段の近くで飲む。




すると、スーツを着て・・・というか、スーツに着られているのかな?


いかにも面接に来ましたという感じの女の子が階段の踊り場で蹲っていた。





JN「大丈夫ですか?気分が悪いのですか?」


僕は声をかける。


すると、丸くて大きな瞳に涙を溜めた女の子は僕を見上げる。



透き通った綺麗な肌には何筋も泣いた跡が見える。



『あ、すみません・・・緊張しちゃって・・・。』


JN「面接ですか?」


『はい、もうすぐなんです。』



彼女は涙を溜めながらも微笑む。


その可愛らしさに、ごくりと唾を飲み込む。


綺麗というよりは可愛い、幼い顔をしている。


この子より綺麗な人、可愛い人はたくさんいるだろう。



けれど、僕は彼女の笑顔に惹かれた。





JN「・・・なんで、ここの会社を受けようと思ったの?」



『・・・私、絵本が大好きなんです!
特にここの出版社の絵本が大好きで大好きで・・・。
素敵な物語を作ることに、どんなことでも良いから携わりたいというのが・・・私の夢なんです。

もう、それが例え、この出版社の掃除係だとしても。
自分が綺麗にした部屋で素敵な物語が生まれていくなんて、幸せですよね?』



今の今まで泣いていたのに、彼女はとびっきりの笑顔でそう言うんだ。


僕は胸を押さえる。


この心臓が痛いのは何だろう・・・。





『大丈夫ですか?』


JN「はい・・・。」


『あ・・・そろそろ、時間なので・・・。面接行ってきます。』



JN「・・・頑張ってください。応援しています。

それで・・・ここで一緒に働きましょう。」




自然とそう言っていた。彼女は一瞬目を見開く。


けれど、一番に驚いたのは言った本人だ。


今日、この会社の社長になることを断りに来たのに、一緒に働きましょうなんて言っているんだ。


もう、腹をくくったも同然。



『はい、楽しみにしています。』




満面の笑みでそう言い、会場へと歩いていく彼女。


僕は急いで別のルートから会場へ戻る。

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作品ジャンル:タレント
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jiminluv - ちなみに申し上げますとジミナ様はお酒にお強い方です...。お話、面白いですね。 (2021年3月5日 18時) (レス) id: 7465c06286 (このIDを非表示/違反報告)
JIN LOVE - ジン君サイコー!これからも更新がんばってください! (2019年12月28日 21時) (レス) id: 7edd2e40dd (このIDを非表示/違反報告)
まい - ジンぺんなので最高です!大人なジナたまらない!社会人なので会社という設定がやばい!最後まで楽しみにしてます(^^) (2019年12月11日 10時) (レス) id: 693c0f6f88 (このIDを非表示/違反報告)
Km - 1話目読んで感じました。私この作品好きです!笑 これから読ませていただきます! (2019年12月6日 23時) (レス) id: 617d4e2c73 (このIDを非表示/違反報告)
まゆう(プロフ) - Pちゃん()さん» 教えて頂きありがとうございました。早急に直しました。 (2019年12月3日 19時) (レス) id: c199fca4fa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まゆう | 作成日時:2019年11月24日 22時

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