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・・・おう。なんてポジティブな捉え方をされるお方なのだろう。
そういうポジティブ変換もあるのか。
過去の私にとって、“何を考えているか分からない”は、傷を作るには十分な言葉だった。
だからといって、ジニオッパを傷つけたかったわけではなく、ただ単純にそう思ったから出た言葉だった。
JN「それに、僕は君に何をされても許すよ。」
ジニオッパは真っすぐ私を見つめてそう言う。
その瞳は今まで見てきたいろいろな瞳の中で一番真っすぐで強さを持っている気がする。
私はその瞳に捕えられ、身動きが取れなかった。
JN「例え、傷つけられても、殴られても、裏切られても・・・僕は君を何度でも信じるよ。」
『・・・なんでですか?私は・・・ジニオッパにそこまで思っていただけるような人間ではありません。』
JN「なんで、君は自分のことをそう蔑むの?」
『だって・・・。
とりあえず、私とジニオッパは違いすぎます。
それに、お互いのこともよく知らない。
オッパにはオッパに似合った女性がたくさんいます。
私に構うより、他の女性にアプローチしていた方が良いですよ。
私に構っているのは時間の無駄です。』
私はそう言って立ち上がり、荷物を持って速足で扉へ向かう。
しかし、扉に手を伸ばしたところで、後ろから伸びてきた大きな手が、扉を押さえる。
後ろから甘い匂いが香ってくる。
それほどまでに、背中越しとはいえ、至近距離にオッパがいる。
『手、離してください。』
JN「嫌だ。僕はこのまま君を返すわけにはいかない。
僕の恋心を随分軽く思われているみたいだからね。」
ジニオッパは私の肩を掴み、自分の方へ向かせる。背には扉、顔の横にはオッパの手。
つまり、これが世に言う壁ドンなのだろう。
この場合、扉に手を置かれているから扉ドンかな?
そんな考えがよぎるくらいには余裕があったが、いざ至近距離でジニオッパの顔を見てしまえば、息をするのさえ忘れてしまうほど困惑してしまう。
『近いです・・・。』
JN「本当なら、もっと近く・・・その唇が触れるくらいに近づいてしまいたいけど、これは僕の我慢するべきところだからね。」
ジニオッパは私を見つめる。
私は恥ずかしさのあまり目を逸らしてしまいたいけど、オッパの強い瞳がそうはさせてくれない。
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jiminluv - ちなみに申し上げますとジミナ様はお酒にお強い方です...。お話、面白いですね。 (2021年3月5日 18時) (レス) id: 7465c06286 (このIDを非表示/違反報告)
JIN LOVE - ジン君サイコー!これからも更新がんばってください! (2019年12月28日 21時) (レス) id: 7edd2e40dd (このIDを非表示/違反報告)
まい - ジンぺんなので最高です!大人なジナたまらない!社会人なので会社という設定がやばい!最後まで楽しみにしてます(^^) (2019年12月11日 10時) (レス) id: 693c0f6f88 (このIDを非表示/違反報告)
Km - 1話目読んで感じました。私この作品好きです!笑 これから読ませていただきます! (2019年12月6日 23時) (レス) id: 617d4e2c73 (このIDを非表示/違反報告)
まゆう(プロフ) - Pちゃん()さん» 教えて頂きありがとうございました。早急に直しました。 (2019年12月3日 19時) (レス) id: c199fca4fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まゆう | 作成日時:2019年11月24日 22時