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JN「僕と付き合わない?」
え・・・。
嬉しそうに微笑みながら、そう言った彼。
私は持っていたダンボールを落としてしまう。
だって、かなり突拍子もない発言だったから。
だって、私は今、仕事中で・・・上司に言われてこの書類の入ったダンボールを倉庫に運んでいて・・・
そしたら、たまたま社長が倉庫の壁に寄りかかって立っていた。
私を見ると体を起こし、ゆっくり私の前に立ち、綺麗な顔に笑顔を浮かべる。
なんで、社長がここにいるのかも疑問だけど、そんなことより、その彼から出てきた言葉が私の思考回路をショートさせる。
JN「大丈夫?」
彼はなんの反応もない私を心配したのか、私の顔を心配そうに覗き込む。
そこでハッと我に返った私は突然目の前に彼の顔があるので、驚いて後ろに尻もちをついて倒れてしまう。
JN「大丈夫?怪我はない?」
彼は、私に手を差し出す。
顔もスタイルも良いと評判の彼。
そんな彼が手を差し出している姿は、どこかの国の王子様のようで、つい見惚れてしまう。
けれど、その綺麗な手を取れるわけがない。
だって、私は彼の好意に断りを入れないといけない。
『あの、お気持ちは嬉しいです。
でも、ごめんなさい・・・私、好きな人がいます。』
そして、どうか、そのことで私をクビにしないでください。
そう心の中で追加で伝える。
けれど、悲しい表情を浮かべるわけでもなく、むしろひとつも表情を変えない彼。
JN「でも、その人とはまだお付き合いしてないんだよね?」
『そうですけど・・・』
JN「じゃあ、まだ僕にもチャンスはあるね。」
悲しい表情を浮かべるどころか、嬉しそうに笑っている。
え?今私、この人をフッたよね?
JN「呼び止めてごめんね。
また、会えるのを楽しみにしてるよ。」
ニコッと笑って帰っていく彼と、狐にでもつままれたような表情でその場に立ち尽くす私。
突然、私と社長のありえない物語は始まった。
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jiminluv - ちなみに申し上げますとジミナ様はお酒にお強い方です...。お話、面白いですね。 (2021年3月5日 18時) (レス) id: 7465c06286 (このIDを非表示/違反報告)
JIN LOVE - ジン君サイコー!これからも更新がんばってください! (2019年12月28日 21時) (レス) id: 7edd2e40dd (このIDを非表示/違反報告)
まい - ジンぺんなので最高です!大人なジナたまらない!社会人なので会社という設定がやばい!最後まで楽しみにしてます(^^) (2019年12月11日 10時) (レス) id: 693c0f6f88 (このIDを非表示/違反報告)
Km - 1話目読んで感じました。私この作品好きです!笑 これから読ませていただきます! (2019年12月6日 23時) (レス) id: 617d4e2c73 (このIDを非表示/違反報告)
まゆう(プロフ) - Pちゃん()さん» 教えて頂きありがとうございました。早急に直しました。 (2019年12月3日 19時) (レス) id: c199fca4fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まゆう | 作成日時:2019年11月24日 22時