対称的な二人 ページ8
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落ち着いた雰囲気の道枝くんとは話していてもとても楽だった。
話し方も柔らかくて、人柄の良さが滲み出てるし
仕事面も伝えたことをしっかり吸収して自分のものにするスピードも格段に速いように感じた。
「道枝くん、本当に覚えが早いね」
道枝「先輩の教え方が上手だからですよ」
「またまた〜褒めても何も出ないよ？笑」
道枝「いや、ホンマです。」
普段、仕事の話をしているときはほとんど出ない関西弁が
ふとした時にぽろっと出る道枝くん。
そんな姿がなんか微笑ましくて、関西弁が聞けたときは勝手に素の部分を見せてくれてるように感じて嬉しいと思う自分もいた。
「長尾くんとは仲良くはないの･･･？」
道枝「えっ･･･？」
気になってはいたけど、聞いていいか迷ってなかなか踏み込めなかった話を思い切ってしてみたけど、困惑した表情をみて少し後悔した。
「あっ、ごめん、図々しかったね。」
道枝「いや、全然。仲悪いわけではなんですけど、なんやろ、タイプが違うっていうか、ちょっとだけペース乱されるから疲れちゃうというか。最初は楽しかったんですけど、段々自分が無理してるんかもって思うようになっちゃって･･･」
「確かに長尾くんパワーありまくりな感じだもんね･･･笑」
道枝「でも、いい奴はいい奴なんですよ。ちょっと羨ましいと思うこともあります」
「そうやって、素直に言えるの良いね。」
私がそういうと道枝くんは目を見開いた後にニコッと笑った。
道枝「俺も１つ聞いても良いですか…？」
「うん！何でも聞いて！」
道枝「そのー、大橋先輩と、仲良いですよね？」
「えっ？笑 まあ同期だし、出会い方が最悪だったの笑」
それから私の入社１日目の珍エピソードを話すと、はじめは遠慮していたのか、笑いを堪えてる様子だった道枝くんが終盤には声を出して笑った
道枝「す、すいません笑 いや、でもホンマおもろいっ、、笑」
お腹を抱えて笑うその姿は本当に無邪気で、
確かに長尾くんとは対称的なところがあるけど、本当はこんなに声を出して笑える子なんだと知った
「道枝くん、笑った顔かわいいね」
道枝「へ･･･？」
「あっごめん、これじゃ普段可愛くないみたいか、、そういう意味ではなくてね…！」
嫌な言い方になっちゃったかなと思って、本日2回目の後悔をしたけど、道枝くんは嫌な顔１つせず、むしろ少し恥ずかしそうにまたニコッと笑った
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作者名：fumi
| 作成日時：2022年5月14日 21時
