そして私はまた、最低な朝を迎える (ページ32)

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嫉妬ページ32

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長尾「どういう、こと？」

「うん、道枝くんと付き合おうと思って」

長尾「え、なんで？なんでみっちー？」

「何でって言われても…」

長尾「え、待って、大橋先輩とは別れたん…？」

「付き合いたい人がいるって話したら、そっか。って」

長尾「なんやそれ…そんなんアリなん」

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長尾「…来て。」

「えっ…？ちょ、長尾くん…！？」

長尾「ええから。こんなことなら早くこうするんやった」

「ちょっと、どこ行くの…？」

長尾「先輩も来たことあるとこ。」

「待って、私この後予定あるからっ、、」

長尾「知らんて。キャンセルして。」

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何も言わずにそのまま私の手を引いて歩きだした長尾くんが向かった先は、確かに私も一度来たことのあるところ。

長尾くんの家に足を踏み入れるのはあの日以来。
玄関に押し込まれそうになるのを必死に足に力を入れて抵抗する

「ねえ、何、本当にどうしたの…」

長尾「こっちのセリフなんやけど」

「意味わかんないって」

長尾「俺もわからへん…」

「入らないよ、」

長尾「ええから入って」

結局そのまま無理やり押し込まれて、
気付けば壁に追い込まれた状態で、無言が続く

「‥‥」

長尾「…」

「本当に、どうしたの…」

長尾「先輩がさ、みっちーと付き合えると思うん？」

「どういう、意味…？」

長尾「みっちー、先輩と俺が寝たことあるって知ったらどんな反応するんやろね」

「…！！」

長尾「ショックやろうなぁ…？」

「そんな、脅しみたいなこと…長尾くん、するような人じゃないでしょ…？」

長尾「買いかぶりすぎやって。俺、欲しいと思ったものはどんな手使っても欲しいねんで」

「待って、理解できないよ…」

目の前の彼は一体何を言っているんだろう…
でも１つ分かるのは、いつものようにおちょくってるんじゃない･･･長尾くんから感じるのは怒りに近い感情で、それも、行き場のない怒りのような…

「ごめん、とにかく私帰らないと…」

さっきからスマホがずっと鳴っている。
きっと着信の相手は、私のこの後の約束の相手だ――

長尾「スマホ貸して。どうせみっちーやろ？今取り込み中やからって言うから」

「そんな、誤解させるようなこと…」

長尾「じゃあ自分で言いや。行かれへんって。」

本気の目だった。
今この場をかわすにはこうするしかない―…
私は恐る恐る電話に出た。

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