そして私はまた、最低な朝を迎える (ページ23)

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優しさページ23

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『管理人さんに連絡せんでええの？』

スマホを見て固まっている私に声を掛けてきた長尾くんにはきっと画面の通知が見えていたはず
でもあえて和也に連絡したらと言わなかったんだと思うと
優しいところもあるのかもと感じる——

「あ、うん。そうだね。」

結構融通の利く管理人さんだから
きっとすぐに対応してくれるだろう―
そんな軽い気持ちで電話をしたけど
そうだった、今日の私はとことんついてない

「えっ？！今日は無理ですか…！？」

「早くても明日の朝…そうですか…あっ、いやでも朝でも良いのでお願いできますか？すみませんがよろしくお願いします…」

取り敢えず朝鍵をもらえれば、ギリギリ支度して出勤できるか…
ただ、朝までどう過ごす…？

色々と考えるが今日は散々すぎて思考回路が完全に停止して
何も思い浮かばない…

『管理人さんなんやって？』

「…明日の朝にならないと鍵渡せないって…」

『朝かぁ～～仕事間に合うん？』

「家の前でスタンバって、ギリギリ…多分。あー最悪だ…」

『…じゃあ泊まってけば？』

「…はい？？」

『家、泊まってけばええやん。』

この子は一体自分が何を言っているのか
分かっているのだろうか？？

「…さすがにそれはちょっと…」

『でも普通にこんな時間やし危ないやん』

「そうだけど…」

『別に誰にも言わへんよ』

「そんな心配はしてないって…」

『じゃあ何？変なこと考えてるん？』

「…違っ…！！」

『じゃあ決まりな』

そういって立ち上がった長尾くんは
クローゼットから徐に服を取り出して私に差しだした。

『先お風呂入ってええよ』

「えっ、いやいや！どうぞお先に…！！！」

『俺先入ったら出てくやろ？』

「…こんな良くしてもらっておいて、そんなことはしないって…」

『そう？』

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そのまま結局先に入ってもらったけど、
恋人以外の異性の家で一人になる瞬間ってこんなに緊張するんだ…聞こえてくるシャワーの音が何か生々しい、、
いや、こんな事考えてる私が気持ち悪いか、、

「あ、そういえばお風呂借りるなら買わなきゃなもの色々あるか…」

スマホの充電も50％くらいになったので一度抜いて
近くにあったコンビニまで行こうと玄関まで向かう

「長尾くん、出てったと思っちゃうか…メモ残しとこ。」

私は近くにあった紙にメモを残してコンビニへと向かった

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