にゃお ― ん ページ16
雨で中止になったリクルート活動の代わりに行う事になった挨拶回り。
其時…否、其の場へと向かう最中もそうだったが人間の皆は何故か傘を差していなかったのだ。
ルーファは其れが謎で仕方無く、人間に聞いてみるが皆笑うだけで答えてくれはしない。
『笑ってないで答えて下さい、何故皆さん傘差して無いんですか?風邪ひきたいんですか。』
と、呆れながら言っても人間は傘を差さずに写真や動画とやらを撮るだけで何も答えてくれない。
其の姿にルーファは呆れを通り越し最早、馬鹿らしくなったのかハーデスの方へ足を向けた。
『ハーデスさん、何故人間の皆さんは雨が降っているのに傘を差さずに私達をパシャパシャ撮るんでしょう…。』
「…そんなの、私が知る訳無いでしょう、傘を差すか、差さないかも相手の勝手だし、私達を撮るも撮らないも相手の勝手だもの。」
『…ですよね。』
ハーデスからは相手の勝手だ、と返されルーファは何と無く理解した。
◊
「ハ〜イ!!2人共お疲れチャ〜〜ン!」
そう言い、はい此れ!と、タオルを渡して来るゴースに2人は小首を傾げる。
そんな時、ジャックハートとダルメシアが何処からかヒョッコリと現れた。
「?何でゴースは2人にタオルを渡したんだー?」
「ホラさぁ?幾ら傘で雨を防いでてモ,濡れるときは濡ちゃうジャン??だからだヨ〜〜」
嫌〜,オレって優し〜〜☆と、自画自賛するゴースにハーデスとルーファは顔を見合わせ、溜息を付いた。
「お生憎だけど、濡れてないわだからこのタオルは返させて貰うわ。」
『自分も、ハーデスと同じで濡れていないので返却させて貰います、勿論"未使用で"』
未使用、と言う言葉を強調して言いタオルを半ば押し付けるような形で返した2人は、
『ハーデスさん、お茶しません?』
「良いわね…其れじゃあ、お茶しましょう。」
そう言い、何処かへ言ってしまった。
◈
「ドンマイだったな!ゴース!」
「ちょ、ダルメシアクン〜〜!!そう言うノ,言わないでヨ〜〜!!!」
と、言うゴースの少し大きな声に2人は一切動無かったとか。
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作者名：たにしちゃ | 作成日時：2022年11月17日 20時
