〚ヴィランズ手下〛蜥蜴と鴉 (ページ6)

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好きページ6

『此方に繋がっている筈の扉が不調で遅れる?』
エイトフットをホテルハイタワーまで連れて来た後、彼の耳にはそんな話が飛び込んで来た。

「…マルフィ様、お聞きになさっていたのですね」
と、H.M.は特に焦った様子も無く平然とした様子で言い

「マルフィ様が何処から何処まで聞いたかは分かりませんが…マルフィ様がお聞きになった通り、ラードル様は扉の不調の為遅刻していらっしゃいます。」
H.M.がそういった刹那、マルフィはエイトフットをホテルハイタワーへと運ぶ時と同じ様にして翼を自身の背中から生やした。

「おいマルフィ、お前何処に行くつもりだ」
『…少し、用を思い出してねぇ。』
「…シフトの会議に間に合うよう早く戻って来いよ。」
と、マルフィを止めずに行くんだったらさっさと行け、とでも言うような素振りを取るエイトフットにマルフィは有難う、と1つ礼を言いまた空へ旅立った

✻

『私が愛おしく思っているラードルが遅刻しないようにと、私マルフィやって参りました!拍手!!』
と、言いながら空からやって来たマルフィに他のモンスター達は何だ何だ?と、此方を見てくる

「…帰って下さいまし、帰る気が無いのだったら唐揚げになられてはいかが？」
『…其れだとシフトの会議に遅れてしまうが、良いのかい?』
マルフィがラードルの嫌味_マルフィからすればラードルのツンとした行動だが_を無視しそう言えばラードルは少し面食らった様な顔をし悩んだ末に

「…分かりましたわ、一緒に行けば良いんですのね？」
と、渋々承諾した

「其れで、どうやって私をホテルハイタワー迄連れて行くつもり何ですの」
『何を言っているんだい、こうして連れて行くに決まっているだろう?』
そう言い、マルフィはラードルを横抱きした
其の行動にラードルは驚き、手に持っている本を危うく落とす所だった。

『其れじゃあ、ちゃんと捕まっているんだよ?』
と言いマルフィはラードルからの返事が来た後ゆっくりと地面から足を離した

✻

マルフィから落ちないようにと必死に捕まるラードルに対しマルフィは内心可愛いや美しいなどと考えていた時

「…ナルフィスト、私の気の所為でなければ遠回りしていますわよね」
『…真逆、そんな事してる訳無いだろう?』
と、言うマルフィにラードルは怪しんでいるのか眉間に皺を寄せた

『少しスピードを上げるから今よりもっと強く捕まってくれ給え』
「ちょっ、」
ラードルの静止の言葉が耳に入らなかったのかグンｯとスピードを上げた