嫌い ページ21
『…全く、何故貴重な非番をこんな下らない出掛けに使わなくては行けないんですの……』
ブツブツと文句を言いながら多くの人で賑わう園内をマルフィと歩くラードル。
マルフィはそんな事気にせずラードルの手を取り先導している。
何故、こんな事になっているのか。
其れは今日の朝方に合った話だ。
❏
「ラードル、君今日非番らしいじゃないか。」
『…えぇ、そうですけれど…』
其れがどうしたんですの?と、首を傾げるラードルにマルフィはふふ、と笑って其れじゃあと口を開いた
「今日、此の前約束したデートをしよう」
『……行き成り言われて、ハイ喜んでと言う程私はチョロく無いですわよ。』
「そう言うと思ってデートの準備はH.M.に頼んでおいて正解だったねぇ。」
『…人任せのデート何て、私が喜ぶとお思いで?』
「……取り敢えずラードル、君は着替えて玄関で待っていてくれないかい?私も直ぐ着替えて玄関に向かうから。」
と、有無を言わさずに去っていったマルフィにラードルは頭を抱え溜息を溢しながらも結局H.M.が見繕ったであろう人間に扮せる服に着替えた。
「!…今のラードルもとても美しいよ。」
『…少々癪に触りますけれど、ナルフィストさんも中々美しいと思いますわ。』
玄関に行けば人間に扮した服を着たマルフィが既に居り、不覚にも其の姿が美しいと思ったラードルは素直に正直に言った。
其事にマルフィは驚き今、何て言ったんだい……?と、震える声で聞いてきたがラードルは話の筋を変えた。
『ナルフィストさん、準備はもう出来ている訳ですしさっさと行きたいのですけれど。』
「あぁ、ラードル少し待ってくれもし仮に私がリクルーターだとバレたら幸先不安だからねぇ、一応バレないように魔法を掛けよう。」
そう言い、マルフィの瞳の色が怪しく光ったかと思えば良し、と言いラードルの手を取った。
「其れじゃあ、デートと行こうか?」
『……もし楽しくないと感じたら即刻帰らさせて頂きますわ。』
そう言い、ホテルハイタワーから出て園内に入った所で冒頭に戻る。
______________________
テスト期間が近付いてきたので投稿頻度落ちます、
楽しみにしてる方々にはすいません、
53人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:たにしちゃ | 作成日時:2022年12月15日 20時