□実はムズカシイ ページ33
✴
「ほっぺくっつけてー！」
『……はーい！』
和也「おっしゃ」
いつものアイドル誌でなんとなく久しぶりな気がする大橋くんと、距離近めの撮影。
それから、セルフィーも撮ってみる。
和也「あれ、今何誌目やっけ？」
『３誌目。あと２誌』
和也「ほんま？ 頑張ろ」
そんな会話をしながら、一度楽屋に戻るとお弁当が用意されていた。
津多屋だ。海苔弁の。好き。
手を合わせて「いただきます」をしてから、割り箸を割る。
『・・・』
和也「…下手やなぁ」
長さも先端のバランスもバラバラな割り方。
『大橋くんのでやってもいい？』
和也「ええよ」
大橋くんと割り箸を交換すると、渡した箸でお弁当を食べ始めた。
大橋くんから貰った箸を割ろうと試みようという時、謙ちゃんと大吾くん、高橋と流星くんが戻ってきた。
謙杜「何してるん？」
和也「見て。これAが割ってんけど下手やろ？」
『再チャレンジする』
大橋くんの手元の箸を見た謙ちゃんは大笑い。
謙杜「こんな倍くらい大きさ違うくなることある！？」
大吾くんも自分のお弁当を持ってきて、目を丸くしていた。
もう一度割ってみせると、やっぱり上手くいかない。
流星「あははっ！ でも、さっきよりは上手くなってるよ」
『ありがとう、流星くん』
謙杜「俺のでええから、もっかいやって！」
腹を抱えたまま、笑いすぎて震えた手で割り箸を交換する謙ちゃん。
大吾「なんか、真ん中よりちょっと上持って割ると綺麗に出来るって言うよな」
『やってみます』
もはや協力してくれるようにまでなった。
みんなで私の周りを囲んで、その数秒の行動に注目する。
『せーの、あ』
流星「ふははははっ！！」
恭平「 “せーの、あ” って」
和也「下手やなぁ」
✴
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 322人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：悠希 | 作成日時：2024年2月2日 19時
