▽ ページ32
✴
佐野side
通りに出て辺りを見回すと、少し離れたところで、金髪の女性と長身の男が寄り添って歩いているのが見えた。
ん？ 男も金髪やな。
……要さんや、ない？
佐野「あの！ …えっ！？ ラウールくん！？」
ラウール「あぁ、助かったぁー」
『佐野、大吾くんは？』
佐野「え、あ、既読ついてる」
朝ちゃんにコートを渡すと、ラウールくんがそれを朝ちゃんの肩に掛けた。
佐野「え…？」
『…ラウール、佐野が “なんでここにSnow Manがおるん？” だって』
ラウールくんと朝ちゃんを交互に見ていたら、代わりに聞いてくれた。
ラウール「こいつが見知らぬ男と歩いてたから」
一応助けたら、「どこから来たか分からない」って言うから、とりあえず２人で歩いてた。
Aが、そのうち佐野くんが来てくれるって言うし。
という説明に、瞬きをする。
佐野「ラウールくんって、どこまでカッコいいん？」
ラウール「ありがとうございま〜す」
俺の呟きも、しっかり本人に聞こえてたらしい。
ラウール「じゃあ、またドームで」
『ラウール、ありがとう』
２人は手を振って、ラウールくんはタクシーを捕まえる。
数分後、朝ちゃんを迎えに来た大吾くんが眉を顰めて聞いた。
大吾「なんでアンタは外にいたん？」
『要さんに誘拐されちった☆』
大吾「アホ」
『以後気を付けます』
流れに乗って俺も気になってたことを聞いてみる。
佐野「なんであんな酔ったん？」
『めっっっちゃ久しぶりに飲んだ』
大吾くんに「真っ赤やで」と頬をペチペチ叩かれてる朝ちゃんは、きっと自覚がないんやと思うけど。
打ち上げ中、不安なんか知らんけど、ずっと距離近くてくっついてて、俺は静かに焦ってました。
ん？ 打ち上げ……
佐野「あ！！ 店に荷物忘れてもうた！」
✴
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 322人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：悠希 | 作成日時：2024年2月2日 19時
