□丈橋が… ページ28
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大吾side
あまり良くなさそうな雰囲気が漂う。
その正体は明らかで、背を向け合っている丈橋。
２人の間では、Aがオロオロしとって、俺を見るとすぐに駆け寄ってきた。
『大吾くん、どうしよう。どうしたらいいかな』
大吾「何があったん？ 丈橋、喧嘩？」
『んんん、喧嘩というか…』
そろりと２人を振り返ってから、小さい声で教えてくれる。
『今日一緒にご飯行く約束してたみたいなんだけど…』
謙杜「…何してるん？」
『うわぁ！？』
大吾「うわっ！！」
謙杜「あ、ごめん」
Aに耳元で叫ばれて、咄嗟に耳を塞ぐ。
距離近かったな、と反省すると背後からため息がした。
丈一郎「……声デカいんやけど」
『丈くん…？』
和也「それはちゃうやろ、丈くん。八つ当たりすんな」
大吾「え、ちょ…」
丈くんははっすんを一瞥すると、立ち上がって楽屋を出ようとする。
その丈くんをAは、さも簡単に引き止めた。
『コンポタ買ってきて』
丈一郎「はぁ？」
悪態をついたかと思ったら、少し躊躇ってからスマホを握り直して出て行く。
少しホッとした。
大吾「てっきり、丈くんが約束忘れたんかと思ったんやけど、、」
『忘れたのは大橋くん。丈くんは拗ねちゃって…』
和也「流星と約束してもうたんよ」
『その約束は私が代わるってば。だから丈橋でご飯行きなよ』
和也「流星やって結構前から約束してたんやもん」
大吾「なら、西畑が流星とご飯行く〜」
和也「それは意味分からん」
ひとり、「え？」って顔をして丈くんの出ていった方を見つめる謙杜。
ごめん、今は相手してられへん。
『…はやく仲直りしてね。今は丈くんのツンが強すぎて面白くない』
大吾「デレがない」
…ていうか偶然やけど、はっすん以外丈橋親衛隊しかおらん。
和也「…わかってるよ」
『あ、ごめんけど大橋くんのツンはそんなに』
和也「なんやねん！」
✕ ✕ ✕ ✕
『え？』
大吾「え？」
『何あれ？』
大吾「何あれって？ ……何あれ！？」
西畑オウム大吾くんは私が指した方に目を見張る。
それもそのはず、いつの間にか仲直りしてる丈橋。
なんか…距離近いし。
キャッキャウフフしてる……
『へ、平和で良かったんじゃない？』
大吾「分からんわーあの人たち…」
謙杜「丈くん丈くん！」
『謙ちゃん邪魔すんな！！』
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作者名：悠希 | 作成日時：2024年2月2日 19時
