なにわ “生まれ” の “女子” やねん！【Ⅳ】 (ページ14)

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なんとなく聞いた高橋の誕生日プレゼント。

ゲームの名前でも言ってくるかと思ったら、回転かけまくりの、優斗でもキャッチできないような回答が返ってきた。

……デート、ね。

それを聞いて浮かぶのは、前から話は聞いていた撮影

―――「ソラ」の青春パート

佐野晶哉とのデートシーン。

確か、それがクランクアップ。

反射で出た自分の声とは裏腹に、そんなことを考える。

恭平「そんな嫌がらんでも…」

『…あー。いいよ』

ぶっちゃけ初だし、れっきとしたデートは。

練習になると思えば、アリかもしれない。

恭平「マジ、？」

『え、行かないの？』

恭平「行く」

もちろん、タダで行くわけがない。

私だって楽しませてほしい。

　✕ ✕ ✕ ✕

『高橋、やっぱハイネック似合うよ』

恭平「あ、やからか。I Wishのとき…」

『あれは違うし』

助手席に乗ってきた高橋に目をやる。

首元で、メンバーお揃いのネックレスが輝いた。

…こんな遊び人にときめいてたら、ろくなことない。

いや、ときめいてないし。

『…ん、コーヒー。飲むでしょ？』

恭平「あざす」

後ろに置いていた紙袋からカップを取り出す。

…少し冷えてしまっただろうか。

恭平「な、待って、どこ行くん、なあ」

『見えてきたね〜』

恭平「や、知ってるやん、俺、高所恐怖症やねん」

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