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"ねぇ雅紀。こうやって星眺めてると泣きたくなってこない？"
"えぇ？なんないよ！なるの？"
"うん"
"なんで？"
"わかんない。星が綺麗に光ってると泣けてくる"
"なにそれー、変なの。俺はね、星見てると元気出てくる"
"なんで？"
"俺らの大切な人達は死んじゃったら皆星になるんだって。だから星が光ってると、見てくれてるんだなって思うの"
"死んだら皆星になるの？"
"そうだよ、みーんな！俺のばーちゃんが言ってた"
"そうなんだ。じゃあ今その人達に見守られてる、、の？"
"うん！"
"………でも、私の家族誰も死んでないよ"
"俺の家族も"
"じゃあダメじゃん"
"いいの、代わりにばーちゃんのばーちゃんとかが見てくれてるから"
"それ本当ー？"
"ホント！あ、俺ら元気ですって笑っとこ"
"いいよ、どの星？"
"なんでも。いいなって思ったやつ"
"……じゃあ。私あの一番キラキラ光ってる星"
"あっ、俺もそれ選んだ！お揃い！"
"…うん、お揃い"
"じゃあ、せーので笑お"
"わかった"
""せーの""
本当は幼馴染4人で来るはずだった花火大会
中学受験をする翔は夏期講習が休めなくて、和は野球チームの試合が被ったとかで来れなくなっちゃって
だから雅紀と2人
とりあえず来てみたはいいけど、人混みの中で花火を見る気分になれなくて、人気のない河原に寝転んでこんな話をしてた
・
雅紀と"せーの"で笑った瞬間
大きな花火が打ち上げられて、星達は皆花火に隠れてしまった
でも、私と雅紀が笑いかけたその星だけは相変わらずキラキラ光ってて
"あの星で正解だったね"
"ね、見守られてた"
私と雅紀、顔を見合わせて笑ったんだ
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作者名：sara | 作成日時：2020年6月27日 13時
